2018年6月1日金曜日

【教えて!狩人先輩!】第24話 設置! シビレ罠!【モンハン二次小説】

■タイトル
教えて!狩人先輩!

■あらすじ
新米なのに先輩ハンターにされた少女のドタバタコメディ奮闘記。
※注意※2016/07/05に掲載された文章の再掲です。本文と後書が当時そのままになっております。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、Fantia【日逆孝介の創作空間】、【ハーメルン】の四ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
R15 残酷な描写 モンスターハンターダブルクロス MHXX ライトノベル コメディ

■第24話

Fantia【日逆孝介の創作空間】https://fantia.jp/posts/9192
Pixiv■http://www.pixiv.net/series.php?id=635565
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/69877/

第24話 設置! シビレ罠!


「いたぞウルクススだ! 今度こそ狩猟を成功させるぞお前ら!!」

 エリア8に辿り着いた瞬間、ウルクススは四人に気づき、体の向きを四人に合わせて立ち上がった。
「ヴォォォォッ!」
 咆哮を上げて、鋭い速度で突進を繰り出してくるウルクススに、アウグは「避けろお前ら!」と叫びながら回避行動を取った。
「お嬢見てるっす! これが本物の回避っすよ!」と言いながらオクトーが突撃してくるウルクススの頭を踏み台に、跳び箱を跳ぶようにウルクススの頭上へと回避する。
「凄い! これが本物の回避ッ」オクトーに惜しみない賞賛を送りながらウルクススの突進に直撃され錐揉みしながら跳ね飛んでいくフェヴラ。
「凄いわ……! 着地には失敗してるけど、空中で七回転もするなんて……! お嬢は何れ世界と戦えるフィギュアスケーターになれるわね……!」ゴクリ、と生唾を呑み込みながらウルクススの突進をヒラリと躱すエネロ。
「もうどこからツッコミ入れたらいい!? 回避の方法はおかしいわ、おかしな回避に見惚れて回避失敗してるわ、回避失敗してるのに褒め称えるわ、頭がおかしくなりそう!!」眩暈がするのか、クラクラしているアウグ。
「先輩! お嬢の体力がヤヴァいっす! ここは救助ネコ笛を引くタイミングじゃないっすか!?」オクトーがウルクススをベルダーサーベルで牽制しながら尋ねる。
「まずはお嬢の状態の確認が先決だ! お嬢、まだ戦えるか!?」慌ててフェヴラの元に駆け寄るアウグ。「傷はどうだ!?」
「ごめん先輩……僕もう無理みたいだ……」息も絶え絶えで目が半開きのフェヴラ。「膝を擦り剥いてしまった……これじゃもう戦えないよ……」
「自分に甘過ぎだろお前!? 膝を擦り剥いただけで戦意喪失ってハンター嘗めてる!? 嘗めてるよね!? そんな傷は薬草貼り付けとけば治る! とっとと戦線復帰しろ!!」パァンッ、とフェヴラの膝に薬草を叩きつけて持ち場に戻っていくアウグ。
「先輩が厳しい……! これはあれかい? ハンターとしての厳しさを見せつけて、僕にもっと強く逞しくなれって言ってるのかい……?」膝を押さえながら涙目で立ち上がるフェヴラ。「先輩の熱い想い、確かに伝わったよ……! 僕、負けないよ! ウルクススに、立ち向かってみせるよ!」
「お、おう? 何かすげーポジティヴに受け取られてるけど、お前ただ膝に薬草貼られただけだからな?」困惑気味のアウグ。
「えっ!? 先輩が激しい……!? お嬢に太くて逞しい肉棒を突っ込むって言ってる……!? 先輩の熱いリビドーが、確かに受精した……!? 先輩!! どうして私を混ぜてくれなかったんですか!!」涙目になりながらアウグに詰め寄っていくエネロ。
「お前の難聴のレヴェルどんだけ高ぇんだよ!! 狩りに集中しろ狩りに!」「カ、カリに集中……!? 先輩っ、どれだけ私を言葉責めすれば気が済むんですか!! 責任取ってください」「ああもうこの脳内桃色お花畑の変態はどうにかならねえのかチクショウ!! 頭がおかしくなりそうだ!!」詰め寄ってくるエネロの前で頭を掻き毟ってのた打ち回るアウグ。
「ようしっ、見てろぉ! 僕だって戦える事を見せてやる! とぉおおうっ!」ウルクススに猛然と駆け寄って、ベルダーダガーをウルクススの背中に叩きつける。連続で放たれた斬撃はウルクススの白い毛皮を切り裂き、出血が確認できた。「やった! 先輩見てくれた!? 僕、攻撃できたよ! やっとウルクススに、攻撃が出来たんだよ!!」わぁーっ、と跳ね喜びながらアウグの元へと駆け寄って来るフェヴラ。
「一撃与えただけでどんだけ感激してるのお前!? 喜ぶのは狩猟してからにしろ!! お前の感動するポイントは明らかに低過ぎる!!」と言いながらもフェヴラに合わせてハイタッチを交わすアウグ。
「分かったよ! 感激するのは最後に取っておく! だから今は、祝杯を上げよう! 僕の攻撃がウルクススに当たった記念にケーキを用意するよ!」いそいそとどこから取り出したのかテーブルと椅子を設置し始めるフェヴラ。
「ヤメテ!? お前また戦闘不能になりたいの!? 狩猟中だから!! 嬉しい気持ちは分かったから切り替えよ!? ウルクスス狩猟したら幾らでも祝ってやるから!! まずはあいつを狩猟!! OK!?」ウルクススを懸命に指差して吼えるアウグ。
「そうっすよお嬢! そんなもの設置してる暇が有ったらケーキを用意するっす! ケーキは食べながらでも狩猟できるっすからね!」「お前大事な狩猟をケーキ食べながらするとかハンター冒涜するにも程が有るだろ!? 真面目に戦って!?」スパァンッ、とオクトーの頭を叩くアウグ。
「先輩、罠はまだ仕掛けられないんですか……? 私もう我慢できそうに無いんです……このままじゃ、私の熱い想いが弾けて、果ててしまいそうなの……」ハァハァと荒い息遣いでウルクススにしな垂れるエネロ。
「お前らのクソみてえなアクションにツッコミ入れてなかったらもう設置してるっつーの!! そしてお前はウルクススの何に発情してるの!? ウルクスス困惑してるぞ!? ウルクスス困惑させるハンターってお前らぐらいだよ!!」シビレ罠を設置しながら怒鳴り散らすアウグ。
「先輩はノロマだからシビレ罠一つ設置するのも虫けらみたいに遅いんす! その間自分達で役立たずの先輩をフォローするっすよ、エロ姉さん、お嬢!」「んっ……ふぅっ……」「分かったよ!」「オクトォォォォッッ!! てめえ後で憶えとけよゴルァァァァァッッ!! あとエロ姉さんはそれもしかして返事のつもりか!? その喘ぎ声をヤメロっつってんだよ!!」
 アウグの怒声が響き続けるあまり、ウルクススが困惑したように立ち上がったり四つん這いになったりを繰り返し始めた。
「!! 奥さん、お嬢、今がチャンスよ! ウルクススが勃ったり萎えたりしてる今が絶好の攻めるチャンスなのよ!」ウルクススを指差して吼えるエネロ。
「言い方おかしいだろ!! 立ったり座ったりで良かったよね!?」「あっ、す、済みません。……立位と座位って言った方が良かったですよね……!」「違う、そうじゃない!! 俺の言いたい事が何一つとして伝わらない!!」エネロが恥ずかしげに照れてる様子を見ながらシビレ罠を投げ出しそうになってるアウグ。
「攻撃チャンスだって!? 行くよ奥さん!」「任せるっすお嬢! うおおおおッッ!!」二人が全力で駆け出し、全身全霊のヤクザキックをアウグの顔面に叩き込んだ。
「おぶぅっ!」シビレ罠を投げ出して吹き飛んでいくアウグ。「どうして!? あれだけ注意したのに!! 俺を攻撃するなと!! あれほど言っても!! お前らには通じなかったのか!?」鼻を押さえながら涙目のアウグ。
「違うっす! よく見るっす先輩!!」
 オクトーが指差す先には、シビレ罠が。
 シビレ罠がしっかりと起動していた。
「先輩がシビレ罠を起動させた瞬間を狙ったんだよ! これなら、シビレ罠が設置された瞬間、先輩の元に集まれるからね!」グッと親指を立てるフェヴラ。
「そうっす! 先輩の腕前を信じているからこそ出来る芸当……これが信頼関係が為せる業っすよ!!」満面の笑顔で頷くオクトー。
「お前ら……」じーん、と胸が熱くなった次の瞬間、「いや、だとしても蹴りは要らなかったよね? 戻ってくるだけで良かったよね?? 何で蹴った?? お前ら何で俺を蹴り飛ばした??」真顔でグイグイ顔を近づけてくるアウグ。
「全ては、この瞬間のためですよ、先輩!」「え?」
 エネロが跳び上がると、シビレ罠の上を通過し、アウグの真上に着地した。「うぶッ」
「やっと、つ・か・ま・え・た♪」アウグに馬乗りになって唇に指を這わせるエネロ。
「俺を捕まえてどうするの!? ウルクスス!! ウルクススを捕まえろよ!! つーか退け!! 乗り攻撃はモンスターにやれ!! ハンターをマウントするな!!」ボゴォッ、とエネロの顔面に拳を叩き込むアウグ。
「先輩!! ウルクススがシビレ罠に掛かったっすよ!」
 オクトーの宣言に、アウグは立ち上がりながら叫ぶ。「今だウルクススを集中攻撃しろ!! 俺じゃないぞ!! ウルクススを集中攻撃しろ!!」
「うおおおおッッ!」「あぁんっ!」「とぉおおうっ!」「オラァァァァッッ!」
 四人の攻撃が、やっとウルクススを襲う!!

【後書】
 シビレ罠一つ仕掛けるだけでこの大騒ぎですよ! 仕掛け終わった瞬間の蹴り、あれはあるあるですよね! ですよね?(同調圧力
 そして! 遂に! 攻撃が! ウルクススを襲う!! のか?!?! 次回をお楽しみに!!!!

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