2018年5月31日木曜日

【教えて!狩人先輩!】第23話 行って! エリア8!【モンハン二次小説】

■タイトル
教えて!狩人先輩!

■あらすじ
新米なのに先輩ハンターにされた少女のドタバタコメディ奮闘記。
※注意※2016/06/28に掲載された文章の再掲です。本文と後書が当時そのままになっております。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、Fantia【日逆孝介の創作空間】、【ハーメルン】の四ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
R15 残酷な描写 モンスターハンターダブルクロス MHXX ライトノベル コメディ

■第23話

Fantia【日逆孝介の創作空間】https://fantia.jp/posts/9192
Pixiv■http://www.pixiv.net/series.php?id=635565
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/69877/

第23話 行って! エリア8!


「まずはエリア8に向かうぞお前ら!」

 雪山のベースキャンプに辿り着いて早々に、頂上を指差して宣言するアウグ。
 三人は「了解っす!」「あぁんっ!」「分かったよ!」と銘々に返答した。
「エロ姉さんのそれ、了承の意だとしてもどうにかならねえかな……」ゲッソリとやつれた表情のアウグ。
「済みません……次から気を付けますわ……」しょんぼりと俯くエネロ。
「いや気を付けるようなものかそれ……?」目を白黒するアウグ。「ま、まぁいい。街を出る前にも言ったが、今回は作戦を立ててウルクススを狩猟するぞお前ら。よく聞け?」
「お嬢! 携帯食料は二つまでっすよ! 自分腹ペコなんすから、せめて四つは残しておいて欲しいっす!」支給品ボックスの中身を漁りながら喚くオクトー。
「奥さん、僕だってお腹はペコペコなんだ、ここは四つずつにしようじゃないか!」オクトーと携帯食料を奪い合うフェヴラ。
「あらぁ? 私の携帯食料が無いのだけれど……これはつまり、先輩の体を舐め回すしかないって事かしら……ウフフ……」はぁはぁとアウグを見て息切れを起こし始めるエネロ。
「お前ら全く人の話を聞く気無いよね!? お願い俺の話を聞いて!? そしてエロ姉さんは俺を舐めるのヤメテ!? ぶっ飛ばすぞ!!」舌を出して近づいてきたエネロを蹴り飛ばしながら吼えるアウグ。
 三人を正座させた。
「いいか? 俺達は既に一度狩猟を失敗している。俺は何度だって狩猟は失敗してもいいと思ってるが、失敗する度に俺達の信頼が失われていくのは避けられない。可能な限り、失敗は少ない方がいいんだ。分かるか? 依頼人が俺達を信じて依頼を申し込むようにするためには、たくさんの依頼を成功させなきゃならない」
「勿論分かってるっすよ先輩! 自分が失敗しても先輩のせいにすれば、自分の信頼は失われないっす!」「何一人だけ責任逃れしようとしてんだバカ!」スパァンッ、とオクトーの頭を叩くアウグ。
「当然心得ておりますわ、先輩。恋愛の失敗は一蓮托生、一緒に愛欲の沼に落ちましょう……!」「狩猟の話だっつってんだろ!!」スパァンッ、とエネロの頭を叩くアウグ。
「そんな事、僕でも分かるよ! 僕がどれだけ失敗しても皆の責任になるって事だから、ガンガン失敗してもいいんだよね!」「だからその失敗を減らそうって話をしてんだよバカ!!」スパァンッ、とフェヴラの頭を叩くアウグ。
「失敗! ダメ! 失敗! めっ! OK!?」全力で叫ぶアウグ。
「先輩の語彙が自分よりヤヴァくなっていくのが見てて辛いっす……」「誰のせいだよ!」スパァンッ、とオクトーの頭を叩くアウグ。
「それと、今回はちょっと単独行動をするぞ」そう言って缶のような物を取り出すアウグ。「お前らがウルクススを引き付けている間に、俺はこのシビレ罠を仕掛ける。仕掛けたら、罠に誘き寄せるんだ。分かるか? 俺の言葉が理解できてるか?」確認するように三人の顔を覗き込むアウグ。
「分かったっす! 自分が先輩を引き付けて、ウルクススが罠を仕掛けたら、先輩を誘き寄せて、猛攻撃すればいいんすね!?」「お前モンスター側なの!? 俺を狩る気満々なの!?」ガックガックとオクトーの肩を揺さ振るアウグ。
「分かりましたわ。私がウルクススを引き付けて、あんな事やこんな事をされて……はぁはぁ……我慢できなくなった所を先輩が一番奥で出すんですね……!」「いかがわしい上に俺を巻き込むんじゃねえ!」メリィッ、とエネロの頬に拳骨を叩き込むアウグ。
「分かったよ! 何か分かったよ!」「本当に!? 本当に分かってたお前!? 逆に心配だよお前のその自信満々の発言!! 言ってみ!? お前が了承した事を改めて言ってみ!?」「先輩を殺す!」「こいつ人の話聞いてねえな!! そしてこいつも俺を狩る気なんだな!? ようし歯ァ食い縛れコラァ!!」ドゴォッ、とフェヴラの腹部に渾身のヤクザキックをめり込ませるアウグ。
「聞いて!? 俺の話を聞いて!? そして理解して!? どうしてお前らと意思疎通が図れないのか俺にはさっぱり理解できない!! 俺の説明がおかしいのか!?」地団太を踏んでカンカンである様を表現するアウグ。
「先輩がおかしいに決まってるじゃないっすか!」「先輩がおかしくない筈が無いですわ♪」「先輩はおかしいと相場が決まってると聞いてるよ!」
「何だこの超絶アウェイ感は!? 俺の中の常識がことごとくマイノリティ化していくんだけど!? 何なの!? ここは頭おかしい天国なの!? 頭おかしい奴が正義なの!?」ガタガタと三人から離れて震え出すアウグ。
「先輩、安心してください……貴女がたとえ世界を敵に回しても、私は先輩の味方……いえ、愛人ですからね……!」「何で今言い直した!? しかも俺を敵に回してる側の人間だからねお前!? 自覚無いのかよ!?」ゾワワッ、とエネロから離れるアウグ。
「先輩!」スッと挙手するオクトー。
「な、何だ?」青褪めた表情のアウグ。
「いつエリア8に行くんすか? 先輩モタモタし過ぎっすよ。ここが狩場だって自覚有るんすか? 全くやれやれっす」「粉々にしたい……ッ! この無邪気に人を煽ってくるこいつを泣くまで殴り続けたい……ッ!」肩を竦めて呆れているオクトーを見て殺意の波動に目覚めかけるアウグ。
「とにかく! お前らは俺が合図を出すまでウルクススをボコボコにしろ! 合図を出したら俺の下に集まれ! もうそれだけ守れたら万々歳だ! 行くぞ!!」最早三人の了承も待たずに駆け出すアウグ。
 三人は互いに微笑みを交わしながら、アウグを追って鍾乳洞へと入っていく。
 向かうはエリア8。ウルクススとの再会は、すぐだった。

【後書】
 正直に言います。四人を喋らせ続けたら話は進まないわボケとツッコミの応酬は終わらないわで文字数が延々と増え続けるんです。でもそれが面白いので小刻みに切って投稿してる感じなんです。ゆるして?
 と言う訳で二度目の雪山! 再戦とは思えない心境の四人は果たしてウルクススを改めて狩猟できるのか!? 次回もお楽しみにー!

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