2018年6月10日日曜日

【轟爆】午睡姫【僕のヒーローアカデミア二次小説】

■タイトル
午睡姫

■あらすじ
昼寝をしている爆豪を発見した轟。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】の二ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
僕のヒーローアカデミア 腐向け 爆豪勝己 轟焦凍 轟爆

■午睡姫

Pixiv■https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9720209

■午睡姫


「――爆豪?」

授業で出された課題を熟すべく、図書室を訪れた轟が見たのは、テーブルに突っ伏している爆豪の姿だった。
難題に窮して頭を抱えているのかと近寄ってみると、すぅすぅと規則正しい呼気が寝顔から漏れていた。
「……」
普段の険しい剣幕が抜け、年相応の愛らしい表情で熟睡している爆豪を見下ろしていた轟は、持っていた課題をテーブルにそっと置き、携帯端末で爆豪の寝顔を撮影した。連射機能で撮影した。
その後一頻り撮影を終えて満足すると、カメラの起動音にも気づかず爆睡している爆豪を見下ろし、一瞬思考した結果、寮まで運んでやろうと結論を出した。
爆豪の荷物を鞄に纏めて背負うと、爆豪をお姫様抱っこで運ぶ。
道中、廊下で奇異の視線を浴びまくった轟だが、全ての生徒・教諭に対して人差し指を口元に宛がって沈黙を強要した。
やがて寮の爆豪の部屋まで辿り着くと、ベッドに横たわらせ、一息吐いて改めて図書室に行こうとした轟の服の裾が、くんっ、と引っ張られた。
ベッドの隅にシャツを引っ掛けたのかと思ったが、振り返った先には顔面を真っ赤に染めて、いつもの、――否、普段以上に険しい形相の爆豪が、轟を睨み上げていた。
「手前……色々言いたい事は有るがよ……何でお姫様抱っこなんだよ!!」ガァーッ、と絶叫を上げる爆豪。
「その方が効率的だったからだ」素知らぬ顔で淡々と応じる轟。「背中には鞄が有ったしな」
「逆でも良かったよなあ!? 鞄を前に持って、俺を背に担ぐって選択肢は無かったのか!? アァ!?」
激昂して唾を飛び散らせる爆豪に、轟は数瞬沈黙を返した後、ポン、と小気味よく手を打った。
「その手が有ったか」
「いけしゃあしゃあと……ッ!!」怒りと羞恥で脳内が茹だっている爆豪。「いいか!? 次はねえと思えよボケカスがッ!!」
(今回は許してくれるんだな)――と轟は思ったが、口にも表情にも出さず、「分かった、気を付ける」とすっとぼけた態度で首肯を返した。
「つか、あんま根、詰めるなよ」爆豪を見下ろして小さく呟く轟。「俺も次はどうするか分からねえぞ」
「あ? どういう意味だ?」ガンを飛ばす爆豪。
「分からねえなら、いい」ふいっと視線を逃がす轟。「じゃあな、ゆっくり休めよ」
「おう、おうコラ待て手前」
部屋を出て行こうとする轟の手を握って制止する爆豪に、彼は不思議そうに振り返った。
「……何だ?」
「写メを消せ」
「……起きてたのか」小さく舌打ちする轟。
「いい加減にしねえとマジぶち殺すぞ手前コラ轟コラ」
そろそろ爆豪の怒りの臨界点が超える雰囲気を察した轟は、「分かった、消しとく」と言って立ち去ろうとして、「今消せやボケ!!」とその場での画像消去を命じられ、渋々削除するのだった。

【後書】
轟君の王子様感よ(挨拶)。
そして絶対に轟君の事ですから画像はバックアップが有ってこっそり観賞してるとかそんな感じです。やれやれだぜ!(笑顔)。
そしてこのお話はもう一話続きます。次回もお楽しみに~♪

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