2018年8月6日月曜日

【教えて!狩人先輩!】第34話 激おこ! カンカンの先輩!【モンハン二次小説】

■あらすじ
新米なのに先輩ハンターにされた少女のドタバタコメディ奮闘記。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、【ハーメルン】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
R15 残酷な描写 モンスターハンターダブルクロス MHXX ライトノベル コメディ

■第34話

Pixiv■http://www.pixiv.net/series.php?id=635565
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/69877/

第34話 激おこ! カンカンの先輩!


「まじ困ってるんすわぁー、クッチャクッチャ、あのナルガクルガって奴ぅ~? クッチャクッチャァ、突然この古代林に来てぇー、クッチャクッチャ、俺達のシマ荒らしてんすよねぇー、クッチャクッチャアア」

何故かガムを噛みながら「ヨウ、ヨウ!」とポージングを決めて話すアイルーを前に、アウグの顔が仏から般若に変わっていく。
「どうしたんすか先輩? 何かその顔あれっすよ、殺人鬼と同じ顔っすよ?」
プークスクスと指差して笑い始めるオクトーの顔を右手だけで掴み上げるアウグ。
「分かるか? ん? 今俺、あまりに腹立たしい案件に遭遇してな? ん? 殺意がみなぎってるんだ。ん? 分かるか??」ミリミリとオクトーの耳から大変なものがみみり出ている!!
「私にはニャーニャーと言ってるようにしか聞こえないのですが……先輩はやはり猫撫で声が判断できると言う事なのですね……?」口の端に人差し指を引っ掛けて、甘い表情を浮かべるエネロ。「ニャァン……アァン……どうですか……?」
「ん? 何だって?」顔面が大惨事になってしまったオクトーから手を離し、エネロの頭を鷲掴みにするアウグ。「俺の殺意の奔流を更に跳ね上げてくれるのか? ん? どうなんだ??」エネロの頭が変形していく!!
「やばいよやばいよ、先輩が完全に後輩スレイヤーと化してるよ……」二人の亡骸を見て怯え始めるフェヴラ。「先輩落ち着いてよ! 殺意の波動に目覚めて僕らを皆殺しにしても、アイルー語が完全に把握できてる事実は変わらないんだよ!?」
「お、おう、そうだな……」ハッと我に返って頭の形が変わってしまったエネロを捨て置くアウグ。「我を忘れるほどムカつく存在だが、お前らに当たっても仕方ないよな、済まん……」
「いいんだよ先輩……だから、」ポン、とアウグの肩を叩くフェヴラ。「だから、自首しよ?」
二人の亡骸を見て、アウグは「これあれだから、こうして……」二人の頭にモザイク処理を掛けた!「これでもう大丈夫だろ?」
「……」笑顔のまま動かないフェヴラ。
「……」笑顔のままフェヴラを見つめるアウグ。
アウグがそっとネコ笛を取り出し、二人は台車に乗せられてベースキャンプへと運ばれて行った。

◇◆◇◆◇

「とんでもねー先輩っすよ!! モンスターじゃなくて先輩に殺されるとか正気の沙汰じゃないっす!! 地獄絵図っすよ!!」
「アイルー達も怯えてましたね。どうしたら握力だけでここまで人体を破壊できるんだって……」
「済まん済まん、何か俺もいつの間にか力が強くなってたみたいだな! 俺達、色んな狩猟を経て強くなってるんだな!!」
「先輩、何か良い話風に誤魔化そうとしてるけど、殺人だからね? 先輩は狩場と言う法の及ばない場所で殺人を犯したんだからね??」
ベースキャンプに戻ってきてわいのわいの騒ぎ始めたハンターを見守っているのは、ルイルと狩場にいたアイルーである。
「ゴシュジンサマ、調子はどう?」
ルイルがアイルーの前にしゃがみ込んで、頭を撫でながら尋ねた。
アイルーは「ん~、まぁぼちぼちっすよぉ~、クッチャクッチャァ」と嘗めた口で返している。
「ん? ルイル、今何て?」聞き捨てならない単語を耳にしたアウグが真顔でルイルに向き直る。「そのアイルー、お前の主人……なのか?」
「違う。このアイルーの名前が、“ゴシュジンサマ”って言うの」アイルーこと、ゴシュジンサマから視線を上げてアウグに向き直るルイル。「ゴシュジンサマ、あの人が、ナルガクルガを捕獲してくれるハンター」
「おっ、やっぱりおたくがルイルが雇ったハンターだった訳ねぇ、ペッ」ガムをベースキャンプに吐き捨てるゴシュジンサマ。「宜しく頼むっすわぁ~、あのナルガクルガ、まじクソ過ぎてぇ~、俺ら困ってんすよ~」
「ルイル。こいつ狩り殺していい?」会心の笑顔でゴシュジンサマを指差すアウグ。
「先輩がハンターだけじゃ飽き足らず人畜無害な小動物まで殺すとか言い始めたっすよ!! もう先輩は殺戮の波動に目覚めた狂人っす!! ここで俺らが始末しといた方が良くないっすか!?」オクトーが抜刀しかねない勢いで喚く。
「だめ」ルイルがサックリ否定した。「ゴシュジンサマはアイルー達の長。死んだら、アイルーと言う種族を敵に回す事になる」
「嘘だろ……」跪いて四つん這いになるアウグ。「これが……こいつが……アイルー族の……長……?」アウグの正気度がモリモリ削られていく!
「そうなんすわぁ~、まっ、そういう訳でぇ~、いっちょ宜しくっすわぁ、ハンターさん?」ポン、とアウグの頭に前脚を乗っけるゴシュジンサマ。
次の瞬間、ゴシュジンサマは天を舞い、ぺとり、と落下して動かなくなった。
その背景に、拳を振り上げたアウグが、爽やかな表情で佇んでいた。
その様子を後輩三人がガタガタと震えながら見守っている。
「せ、先輩って……」
――本当は一番怒らせたらアカン人やったんですねー??
そして三人は気づく。アウグが普段、如何に自分達に甘かったのかと言う事に。
やはり先輩は、先輩の中の先輩だったんだ……! と三人は想いを共有し、改めて先輩に就いて行こうと確信するのだった。
「……良い話風に纏めようとしてるけど、だめだから」
グッタリと動かないゴシュジンサマを抱えて四人にツッコミを入れるルイルなのだった。

【後書】
ほんっっっと久し振りの更新になってしまい申し訳ぬいぬいです…! って最近もこんなくだりやったような気がします(^ω^)
と言う訳で「教えて!狩人先輩!」も連載再開です!! またこの頭のおかしいノリにお付き合いくだされば幸いです(笑)。
以前にも後書で触れたような気がしますが、今回の章はいつもと違った展開の物語に仕上がっておりまして、早速その片鱗が見えてきている感じです。つまり、アレだ、先輩がヤバい。
そんなこったで次回もお楽しみに! たぶん月一更新ぐらいのペースになると思いますので、のんびりお付き合いくだされ~♪ ではでは!

2 件のコメント:

  1. 更新お疲れ様ですvv

    全く油断も隙もあったもんじゃないわよw
    ちょっと目を離してたらいつの間にやら再開とか、どゆことー?!
    また4人の活躍(?)が読めるとはありがてぇぇぇ、ありがてぇぇぇ…

    ついに先輩覚醒!!
    おこなの?おこなの?おこなのねぇーvv
    やっぱり先輩只者ではなかったw
    それより、イラッとするな「ゴシュジンサマ」w

    ちゃんと捕獲できるんだろうか……

    今回も楽しませて頂きましたー
    次回も楽しみにしてますよーvv

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    1. 感想有り難う御座います~!

      (*´σー`)エヘヘw 前から予定はしていたのですが、告知するのをすっかり忘れてたマンでしてね!(笑)
      またやりたい放題の彼女らにお付き合い頂けましたら幸いです~!

      遂に先輩覚醒!ww
      先輩は怒らせたらアカンって分かってしまいましたね!w
      ゴシュジンサマはもー、とにかく腹立たしいキャラに仕上げたかったので、イラっとして頂けたのでしたら大成功です!w┗(^ω^)┛

      ほんとそれww捕獲どころかマトモに狩猟できるのかどうかww

      今回もお楽しみ頂けたようで嬉しいです~!!
      次回もぜひぜひお楽しみに~♪

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