2019年4月23日火曜日

【教えて!狩人先輩!】第41話 コロサナイデ! ナルガクルガは捕獲して!【モンハン二次小説】

■あらすじ
捕獲道具一式は先輩が持ってる模様。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、【ハーメルン】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
R15 残酷な描写 モンスターハンターダブルクロス MHXX ライトノベル コメディ


Pixiv■http://www.pixiv.net/series.php?id=635565
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/69877/
■第41話

第41話 コロサナイデ! ナルガクルガは捕獲して!


「ヤメテヤメテー! コロサナイデーコロサナイデー!!」

 オクトーが必死にアウグに縋りついた。
 アウグは「いや殺さねえよ!? 何でハンターを殺すと思われてんの俺!?」とオクトーを引っ張り剥がそうとするも、顔面液状化現象が起こっているオクトーの力はラージャン並みだった。「くッ、何なのこいつのこの溢れ出るゴリラみたいな力は!?」
「先輩、聞いてください」スッと土下座するエネロ。「お願いします、殺さないでください。何でもしますから、何でもしますから」
「えええ……何でこいつ土下座した上に何でもするとか言い始めてるの……」ドン引きのアウグ。「だから殺さねえって言ってんだろ!! 何で殺意の波動に目覚めた殺人鬼みたいな扱い受けてるの俺!?」
「流石に今までの流れを無視する事は出来ないよ先輩……」真顔のフェヴラがゆっくりと後ずさる。「お願いだよ先輩……このままだとギルドナイツにタイーホされちゃうよ……」
「ちょっ、落ち着けお前ら!! そして俺の話を聞け! ――いやもういい! 俺のポーチから捕獲道具一式取り出してさっさと捕獲しろ!! ナルガクルガが逃げちまうだろ!!」
「えっ……?」「先輩……?」「もしかして正気が……?」オクトー、エネロ、フェヴラが同時に呟いた。
「何でも良いから早くしろ~!!」
「わ、分かったよ!」オクトーがぎゅううううっとアウグを締め上げた。「今だエロ姉さん! 先輩のポーチから捕獲道具を!!」
「えぇ、任せておいて……」ニチャァと汚い笑顔を浮かべて近寄ったエネロは、案の定アウグの体を弄り始めた。
「おいてめッ、どこ触ってんだどこをンッ! 殺す……」
「エロ姉さん、自分が死んじゃうからおふざけはその辺で……」オクトーが青褪めた表情で呟いた。
「そ、そうね、私も殺されたくないわ……」怯えた様子のエネロは、震える指でアウグのポーチを漁り、捕獲道具一式を取り出す。「先輩の大事なモノを奪ったわ!」
「言い方ァ!!」遂にアウグのツッコミが炸裂し、彼女を束縛していたオクトーを吹き飛ばしてしまった。
「ぐべぇ……」三十メートル近く舞い上がった後、大樹の枝に引っ掛かって動かなくなるオクトー。「は、早く捕獲するっす……自分が斃れたら……クエスト、失敗、っす……」
「うぅっ、奥さんの犠牲は無駄にはしないわ……!」涙を拭ってナルガクルガに駆け寄るエネロ。「今シビレ罠を仕掛けるから、お嬢! 捕獲用麻酔玉をお願いできるかしら!?」
「任せてよ!」エネロから捕獲用麻酔玉を受け取るフェヴラ。「これをナルガクルガに叩きつけるだけなんでしょ!? 楽勝楽勝♪」
「何だこの果てしない不安を誘う会話の応酬は……」傍目に見ててもどかしいアウグ。
「アァーンッ!」突然エネロの悲鳴が弾けた。
「えっ、どうしたんだ??」驚きに目を瞠ってエネロに視線を移すアウグ。
 エネロはシビレ罠に掛かってビクンビクン跳ねていた。
「何してるの???」全身がクエスチョンマークになっているアウグ。
「ナ、ナルガクルガを罠に嵌めた瞬間、私も嵌まってしまったみたいですアァーンッ!!」
 ナルガクルガも確かにシビレ罠に掛かっているが、何故エネロが一緒に掛かっているのか謎で仕方ない光景が広がっていた。
「もしかしてエロ姉さん、モンスター判定されてるの??」アウグが困惑しきりでツッコミを呟いた。「と、とにかくお嬢! 今だ! 捕獲用麻酔玉を叩きつけろ!!」
「分かったよ! えーい!」
 捕獲用麻酔玉は孤を描き、エネロに直撃した。
「ウフッ、ウゥーン……」エネロが昏睡した。
「あぁもう予想を裏切らない展開だクソッタレ!」目も当てられない事態に半泣きのアウグ。「次は外すなよお嬢!」
「大丈夫だよ! コツは掴んだから! えーい!」
 捕獲用麻酔玉は孤を描き、オクトーに直撃した。
「オフッ、ウゥーン……」枝から落ちて頭から腐葉土に突っ込み、オクトーが動かなくなった。
「何だこの地獄絵図は……」頭を押さえて蹲るアウグ。「もう捕獲不可能だ……諦めて帰るしかない……」
「まだイケるよ! 見てよ先輩!」
 フェヴラがポーチから取り出したのは、赤い液体が入ったビンだ。
「強撃ビンか……?」誰も弓を装備していないのに何故? とアウグが問おうとする前に、フェヴラはビンの中身を口に含み、ナルガクルガに口移しで液を流し込んだ。「???」
「こ、これで……だいじょ、う、ぶ……」
 パタリ、とフェヴラも動かなくなり、グースカと寝息を立て始めた。
「……もしかして、捕獲用麻酔液を口移しで……?」
 アウグはやっとその結論に至ったが、何で直接ナルガクルガの口に注がなかったの??? と思わずにいられなかった。
 ――ともあれ。
 捕獲クエストは、そうして成功に終わったのだった。

【後書】
 後は罠を仕掛けて捕獲玉を投げるだけ! なのにこの文章量である!ww
 いやー、これで遂に次回でナルガクルガ編は終結になります。果たして先輩はナルガクルガ装備を作れるのか! 次回もお楽しみに~♪

2 件のコメント:

  1. 更新お疲れ様ですvv

    いやはや捕獲するだけなのにこの大騒ぎであるww
    クエストは成功したようですが、昏睡状態3名という素晴らしい状況ですw
    そんな中落ち着いているように見える先輩が不気味です…

    はたして装備は…

    今回も楽しませて頂きましたー
    次回も楽しみにしてますよーvv

    返信削除
    返信
    1. 感想有り難う御座います~!

      ほんとにww後は捕獲するだけっ! って所でこれだけ大騒ぎ出来るのは彼女らだけでしょうな!ww(笑)
      確かにwwwクエストは成功しましたけれど、まさかの昏睡状態3名wwwこれ成功って言えるんでしょうかね!?www
      先輩はこれ下手したら嵐の前の静けさである可能性が有りますからね…!w まだまだ目が離せません!w

      果たして装備は…!w 次回もお楽しみに!ww

      今回もお楽しみ頂けたようでとっても嬉しいです~!
      次回もぜひぜひお楽しみに~♪

      削除

好意的なコメント以外は返信しない事が有ります、悪しからずご了承くださいませ~!