2018年4月13日金曜日

【僕のヒーローアカデミア二次小説】お前がチョコを貰うのが気に食わない【轟爆】※再掲

■タイトル
お前がチョコを貰うのが気に食わない

■あらすじ
ヴァレンタインデイの爆豪と轟。一応腐向けです、注意!

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、【ハーメルン】の三ヶ所で多重投稿されております。
※注意※2017/01/20に掲載された文章の再掲です。本文も後書も当時そのままになっております。

■キーワード
僕のヒーローアカデミア 腐向け 爆豪勝己 轟焦凍 緑谷出久 轟爆

■お前がチョコを貰うのが気に食わない

Pixiv■https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7722391
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/110130/



お前がチョコを貰うのが気に食わない

二月十四日。俗に言うヴァレンタインデイ当日。
雄英高校でも浮足立つ生徒が多数を占めていた。熱烈なヒーロー志望とは言え、今はうら若き年頃の少年少女である。もしかしたら、いや有り得ないかも、でもきっと、と教室に辿り着くまでに何十何百通りの妄想を働かせては自らの理性で打ち払っていく。
爆豪はチョコなど貰えなくても構わないと考える硬派に属する気質だったが、気に入らない事が起こると予想できる教室に向かう足取りは、苛立ちとストレスでいつにもまして荒々しかった。
斯くして爆豪は、教室に着くなりチョコレートの山を築いている机を見て眉根を険しくした。
予想できていた事だが、轟の机が女子から頂いたモノであろうチョコの袋包みで溢れ返っている。
「あっ、かっちゃんおはよう」緑谷が控えめに声を掛けてくる。「凄いよね、あれ。轟君、いつもああなんだって」
「そーかよ」吐き捨てるように応じると、緑谷に挨拶も返さず、ずんずんと足を進め、轟の机まで辿り着く爆豪。「おい轟、手前俺の許しも得ずに何チョコ貰ってんだ、ア?」
轟から反応が一瞬無かったが、どうやらチョコの山で爆豪の存在に気づかなかったようだ。
「爆豪か。おはよう」チョコレートの山から顔を覗かせる轟。「俺がチョコを貰うのにお前の許可がいるのか」
「たりめーだろクソボケ。ぶっ殺すぞ」苛立ちを隠し切れない様子でメンチを切り始める爆豪。
「もしかしてお前も欲しかったのか? チョコ」不思議そうに爆豪を見やる轟。「一つやろう」と言って手近に有った剥き出しのチョコを投げ渡す。
「ハァ!?」凶悪な表情を浮かべてチョコを叩き落とそうとして、そのまま掴んでしまう爆豪。「俺に施そうとかぶっ殺されてえのか手前おい!」
「何だ、いらないのか?」立ち上がり、爆豪の手に有る剥き出しのチョコを一齧りする轟。「じゃあ一口貰っとくぞ」と言って遠慮なく咀嚼し始める。
「手前にやるとも言ってねえだろクソがッ!」齧られたチョコを轟から遠ざける爆豪。
「ワガママな奴だな。じゃあそれはくれてやる。好きにしてくれ」
そう言って自分の席に戻っていく轟に、爆豪は「ちッ」と盛大に舌打ちすると、暫く気まずそうに、轟に齧られたチョコを見つめていたが、再び険しい表情を浮かべて「ちッ」と小さく舌打ちすると、自分の席に向かって行く。
己の席に座り込むと、手に持っていたチョコを見やり、周囲に鋭い視線を配ってから、パキリ、と轟に見えないようにチョコを齧るのだった。
甘い味がした気がする。何より、今まで食べたどのチョコよりも、美味しい気がした。

【後書】
友達が轟爆のイラストや漫画を投稿してるのを見て触発された奴。
意味深系とは言え私の中では腐の要素があるかなーどうかなーって思ったので一応腐向けに。転ばぬ先の杖って奴!
絶対に気づいてないだろ……と思わせておきながらの実は気づいてる系轟君とか、完全にブチギレてると見せてるつもりなのにデレてる爆豪君とか、ヤヴァいよね(仏顔)。

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