【牙ガイ】俺のガイトが男の子の訳が無い！その４【バディファイト二次小説】※再掲

■タイトル
俺のガイトが男の子の訳が無い！その４

■あらすじ
牙王君がガイト君の匂いを嗅ぐ話です。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、Fantia【日逆孝介の創作空間】の三ヶ所で多重投稿されております。
※注意※2017/07/08に掲載された文章の再掲です。本文も後書も当時そのままになっております。

■キーワード
バディファイト　未門牙王　黒渦ガイト　牙ガイ　コメディ　ギャグ　人格崩壊　腐向け

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Pixiv■https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=8390580
Fantia■https://fantia.jp/posts/12018

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■俺のガイトが男の子の訳が無い！その４


「ガイトが女の子にしか見えないんだ……」

目が充血して、目の下に尋常じゃないクマを作って訴える牙王に、爆とくぐるは顔を見合わせた。
「こないだ、ガイトは男の子だって結論出してなかったか？」不思議そうに尋ねる爆。
「それが……ガイトの奴、ブラを付けててさ……アレはもう……そういう事だろ……？」
「えっ、ガイト君がブラを……？」頭の上に疑問符を乱舞させるくぐる。「何かの見間違いじゃなくて？」
「ああ、絶対にアレはブラだった、プロテクターじゃなかった」コクコク頷く牙王。「俺はどうしたらいいんだ……」
神妙な面持ちでうなだれる牙王に、爆は彼を指差して告げる。
「匂いで男の子か女の子か分かるんじゃないか？」
「匂いで？」「また犯罪臭が……」牙王とくぐるの声が重なった。
「あぁ、男の子と女の子じゃ、匂いが違うんだ。まずはくぐるの匂いを嗅いで、それでガイトの匂いを嗅げば、判明する筈だ！」腕を組んでうんうん頷く爆。
「何でナチュラルに私の匂いを嗅がせようとしてるの？」額に青筋を貼りつけて爆を右手一本でぶら下げるくぐる。
「なるほど！　くんくん！」突然くぐるの匂いを嗅ぎ始める牙王。
「牙王君！？　それストレートにセクハラだからね！？」平手打ちではなくグーパンを牙王の腹に叩き込むくぐる。
「ウボァ……」白目を剥く牙王。「だ、だが分かったぜ……これが、女の子の匂い……！」ガクリ、と膝を突く。
「そうだ！　良い匂いがするだろ！？　その匂いがガイトからすれば、確定だ！　奴は、女の子だ！！」ビシィッと牙王を指差す爆。
「爆ちゃんも何勝手に嗅いでるのよーっ！」回し蹴りを爆の首に叩きつけ、爆の首が不思議な方向に曲がってしまった。
「よし、じゃあガイトの匂いを嗅いでくるぜ！」手を挙げて駆け出していく牙王。
爆は動かなくなっていた。

◇◆◇◆◇

「併し……やばい眠気だ……もう一週間以上寝てないからな……」
フラフラとキャッスルに向かって歩いていた牙王だったが、あまりの眠気に耐え切れず、公園のベンチに向かおうとしたところで、突然意識が断線してしまった。
混濁した意識の中で、誰かが牙王を呼ぶ声が聞こえた気がしたが、夢の世界に旅立ってしまった牙王は、そこでガイトを見た。
いつもの恰好のガイトだが、妙に可愛らしい。仕草が、女の子のそれだった。
「ガイト……お前、本当は女の子だったのか？」
思った事をそのまま口にしてしまった牙王に、ガイトは気恥ずかしげな表情を浮かべて、口を開いたが、声は聞こえなかった。
ポカポカした感触が頭に宿り、幸せを感じていた牙王だったが、緩やかにその夢から覚醒すると、眼前にガイトの顔が見えた。
「大丈夫か？」
「ガ、ガイト……？　俺は、一体……」ガイトを見上げる体勢である事に気づき、そこから己がガイトに膝枕されている事を察する牙王。
「公園の砂場で寝てるのを見たから、少しでも疲れが取れないかと思って、ベンチまで連れてきた」淡々とした表情で告げるガイト。「それとも砂場の方が寝心地が良かったか？」
「いや……ガイトの膝枕、良かったぜ……」赤面しながら起き上がり、改めて己の鼻腔を突く甘い香りに、牙王は目を瞠った。「ガイト、お前良い匂いするな？」
「なっ、何でお前俺の匂いを……っ！？」赤面するガイト。「変態め……っ！」
パタパタと駆けて行ってしまうガイトを見送り、牙王は仏のような顔で拝むのだった。
久方振りに眠れた上に、見た夢にガイトが出てきた事で、牙王は遂に確信した。
ガイトは、女の子だと。

【後書】
もうコメディ要素が無くなりつつありますが懸命に人格崩壊コメディと言い張るマン日逆です。
と言いますか、このシリーズを始めてもう４話にもなる事に驚きを禁じ得ないと言いますか、「ここまで続くようなネタじゃないだろ！！」ってツッコミを盛大に己に浴びせかけている次第であります。
と言う訳で今回は匂いです！　わたくしは鼻炎アレルギーを患っているので嗅覚は割とヘタレてるのですが、うん、まぁ、ガイト君って良い匂いしそうですよね(よそ見)。
わたくしの綴るガイト君、ツッコミが女の子っぽいところが可愛いんです(突然の告白)。ところでこれそろそろR15タグがいるのではって思い始めてますね？？