2018年6月11日月曜日

【牙ガイ】俺は牙王にチョコを渡せる運命【バディファイト二次小説】

■タイトル
俺は牙王にチョコを渡せる運命……

■あらすじ
人格が崩壊してしまったガイトと牙王のヴァレンタイン。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】の二ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
バディファイト 未門牙王 黒渦ガイト 牙ガイ コメディ ギャグ 人格崩壊 腐向け


Pixiv■https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9726356

「牙王にチョコを渡したいんだが、どうしたらいいんだ……」

キャッスルで牙王がカードを引きに行っている間に、ガイトが爆とくぐるに相談を持ち掛けた。
考えなくとも、迫る二月十四日、ヴァレンタインを意識しての発言なのだと分かるのだが、何故男の子のガイトが牙王にチョコを渡すのだろう……? と、くぐるの頭の上には疑問符が躍っていた。
そんなくぐるの困惑など露知らない様子で、爆は大仰に腕を組んで、「そうだな……いつもみたいに、“お前にチョコを渡すのが俺の運命なんだ!”って言えばいいんじゃないか?」と進言し始めた。
「なるほど……頭が良いな」納得の極地みたいな表情でポン、と手を打つガイト。「それでやってみようと思う。助かった」
「任せとけよ」グッとサムズアップする爆。「デッキのビルドは得意なんだ!」
「もう何からツッコミを入れたらいいの!?!?!」遂に悲鳴を上げるくぐる。「ガイト君男の子なのに男の子の牙王君にチョコを渡したいんだって言いだす時点でツッコミ待ち感天元突破してるのに! 爆君は日常会話感溢れる返し方しちゃうし!! デッキビルドが得意なの全然関係無いし!!!」
「た、確かにそうだな」赤面して咳払いするガイト。「じゃあどうやったら牙王からチョコを貰えるだろうか?」
「???」くぐるの目から止め処なく疑問符が流れ落ちていく。「牙王君も男の子だよガイト君??? あっ、それともアレかな? 友チョコ的なものを期待してるの?」
「勿論本命を期待しているに決まっているだろう!!」ダンッと柱を叩くガイト。「俺と牙王は結ばれる運命に有るからな……」
「こわっ……近寄らんとこ……」SAN値が直葬した笑顔のくぐる。「ガイト君、いつの間にそんな拗らせちゃったの……? びょ、病院行く……?」
「おい馬鹿ッ! くぐるよせ馬鹿ッ! ガイトは本気だこの馬鹿ッ! ちゃんと馬鹿ッ! 話を聞いてやるべ馬鹿ッきだ馬鹿ッ!」真剣な表情でくぐるの肩を掴む爆。
「私の発言を諫めるだけの台詞なのに馬鹿の発声頻度多過ぎない!?!?!」カンカンのくぐる。「馬鹿ッ! のタイミングがおかしいのも一ヶ所有ったし!!」
「じゃあそういう訳で行ってくる……!」ザッと歩き出すガイト。「俺は牙王にチョコを渡せる運命……俺は牙王にチョコを渡せる運命……!」
「自己暗示掛けながら行っちゃったけど、止めなくていいの爆君……?」けしかけたのは爆と言う事を棚上げして尋ねるくぐる。
「あぁ……だからよ……止まるんじゃねえぞ……!」突然倒れて人差し指を立てる爆。
「多方面から怒られろ!!」カンカンのくぐるなのだった。

◇◆◇◆◇

「結局付いて来ちゃったけど、ガイト君大丈夫かな……」
ひたすら「俺は牙王にチョコを渡せる運命……」と呟き続けるマシーンと化したガイトを追って来たくぐると、何故か血塗れの爆。
そんなガイトの前に、遂に牙王が現れた!
「ガッ、ガガガ牙王!」ぽぴーっ、と両耳から大量の蒸気を噴き出すガイト。「ガ、アガ、ガガガ、アガガ……」顎が外れた人みたいになっている。
「もう見てられないレヴェルのテンパりようなんだけど……」心臓が既に持ちそうに無いくぐる。「チョコを渡すとかそれ以前に事案が発生しそうな予感だよ……」
「どうしたんだガイト? そんなチョコ渡したそうな顔して?」きょとんとしている牙王。
「牙王君の察しレヴェルがタ〇リさん並なんだけど……」心臓が半分口から食み出しているくぐる。「そんな“髪切った?”並の安易さで爆弾誤解体する人初めてだよ……」
「お、おお、おれ、ちょ、うん、……だッ!」
綺麗に包装されたチョコレートを牙王の顔面に叩きつけて、顔を真っ赤にして逃げ出すガイト。
「あああ……予想を裏切らない最悪の結果に……」手で顔を覆って嘆くくぐる。
「! いや待てくぐる! あれを見ろ!!」
「えっ?」
爆が指差す先では、牙王が晴れやかな表情で包装されたチョコを抱きかかえて、呟いていた。
「ガイト……可愛過ぎかよ……」
その後、満足そうにガイトから貰ったチョコを食べ始めた牙王を観たくぐるは、「何かもうあの世界色々おかしいよ……」と仏の顔で帰途に着くのだった。

【後書】
六月にヴァレンタイン短編を投稿する勇気。※二回目
と言う訳でこちらもすんごい久方振りに牙ガイ短編を引っ提げて参りました! ガイト君は本番に弱いって知ってるよ。俺は詳しいんだ。
今ネタだけもう一話分牙ガイ短編を綴る予定でいるので、早ければ来週にでもまたお逢いできるのを楽しみにしております! ではでは~!

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