【浮世のカルデア事情】第９話「雷おじさん」【FGO二次小説】

■あらすじ
砂落浮世(サラク・ウキヨ)と言う人間らしい人間のマスターがいるカルデアの物語。コメディタッチに描いたFGOの二次小説です。
※改題前：人理改竄系カルデア

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【ハーメルン】、【Pixiv】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
FGO　Fate/Grand Order　コメディ　ギャグ　マシュ・キリエライト　ニコラ・テスラ


Pixiv■https://www.pixiv.net/series.php?id=923944
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/146108/
■第９話

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第９話「雷おじさん」


「あっ、おっさん！　おっさーん！」

どうも、先輩の付き添いでカルデアをのんびり散歩しているマシュ・キリエライトことわたしです。先輩から目を離すとすぐに蒸発(物理的な意味で)されちゃうので、常にお傍に控えてないといけないのです。乳児より目が離せない人です。やれやれです。
と思いながら先輩の隣を歩いていると、何の未練も無く辞世の句を吐き出す先輩に、わたしは仏の顔がだいぶ様になってきました。
先輩の視線の先に佇んでいたおっさんことニコラ・テスラさんは何事も無かったかのように先輩を無視して立ち去ります。凄いです、大人の貫禄です！
「あっ、おっさんに無視された」先輩がニコラ・テスラさんの肩をツンツン突いています。死にたがりなんですか？「おっさ～ん、何で無視するの～？　マスターだよあたし？　マスター。おっさんの雇い主なんだよ？　ん？　分かるでしょ？」先輩はどうやら自殺志願者のようです。わたしは詳しいんです。
「私の事だったのかね？　ミス・浮世。私の事はミスター・サンダーボルトと呼びたまえと言っているだろう？」やれやれと肩を竦めるニコラ・テスラさんですけれど、うーん、先輩といい勝負ですね。
「え～？　何かおっさんの方が親しみない？　二コラのおっさん！　って呼んだらほら、近所のダメなおっさん感溢れてるじゃん！」先輩の命知らず発言がダム決壊レヴェルでわたしの心臓は最早臨界点突破寸前です！
「天才の私を！？　ダメなおっさん！？」ニコラ・テスラさんも遂に怒りゲージが臨界点をオーヴァーしたみたいです！「つまりアレだね？　ミス・浮世はこう言いたい訳だな？“雷親父”と！！」なにて？
「イエース！　さっすが二コラのおっさん！　よっ！　天才！」ひゅ～ひゅ～！　と口笛を吹きまくる先輩です。
「任せたまえ！　天才たる私に理解不能な言語列は無い！」フハハハハ！　と、とっても愉しそうに呵々大笑するニコラ・テスラさんです。
……わたしだけ蚊帳の外のような扱いで、ちょっと、何ですか、寂しいじゃないですか。
「あっ、おっさんおっさん！」先輩がまだおっさんコールを辞めません！「アレやってよアレ！　神とは何だ……？　の、アレ！」
「フン、良いだろう、ミス・浮世のおねだりには敵わないからな！」得意気な顔ですけれど、ニコラ・テスラさんどう考えても満更じゃないですよね？「神とは何だ……？　そう！　雷「ちゃん」だ！！」先輩の絶妙な合いの手で大変な台詞に！！
「おっさん、雷ちゃん好きとか、アレでしょ、ロリコンなんでしょ？」ペシペシとニコラ・テスラさんの肩に手を回して下水のような顔をしている先輩を見て思うのは、どう考えても先輩の方がおっさんだと言う事です。「六駆好きなんでしょ？　ん？　分かるんだよあたしには」ゲスの極みマスターになってますよ先輩！
「レディを愛する天才は、暁ちゃんがサンダーボルトエヴォリューションかな」得意気に鼻の下を擦ってますけど、ニコラ・テスラさんの守備範囲がまさか艦これにまで及んでいるとは……
「えっ、ミスター・エレクトロニクスがまさかの浮気とか……やだ最低。おっさん最低！」先輩が命を捨て始めました！
「神の雷霆は此処にある！　さぁ、ご覧に入れよう！『人類神話・雷電降臨』！！」

その後、停電になったカルデアは酷寒に見舞われ、電気が戻って暫くはニコラ・テスラさんと先輩が廊下で正座して反省させられている光景がよく見られました。

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【後書】
普段からやりたい放題やらせて頂いておりますけれど、ニコラ・テスラさんは本当にやりたい放題やらせて頂きました！(笑)
弊カルデア初＆唯一の★５アーチャーでして、ずぅーっとサポート欄で引っ張りだこです。台詞一つ一つが愉しいおっさんなので、もう最高におっさんですよ！！(命知らず)
実はまだニコラ・テスラさんのネタは幾つか残っているので、いつか昇華したいですな～。うちのニコラ・テスラさんはフレンドリーにも程が有るおっさんなのでね、筆が乗る乗る筆が乗る(笑)。そんなこったで突然の週一更新になってしまいましたが、次回配信は未定です！　が！　次回もお楽しみに～♪