2019年1月21日月曜日

【ルーキーハンターフロンティア!】■第1話 取り敢えず手を振りたくなるマン【モンハン二次小説】

■あらすじ
MHFの世界にルーキーさんがやってきた! MHFをPlayするユーザーをコミカルに綴ったギャグコメディです。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【ハーメルン】、【Pixiv】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
モンハン モンスターハンター 二次小説 二次創作 MHF


【ハーメルン】https://syosetu.org/novel/180714/
【Pixiv】https://www.pixiv.net/novel/series/1070947
■第1話

■第1話 取り敢えず手を振りたくなるマン


「ねぇねぇ聞いて聞いて。わたし、自分の才能に目覚めちゃったのです」

夜のメゼポルタ広場の一角。テーブルを囲んで麦酒を呷っている二人のハンターに、太刀を背負った女が得意気に胸を張りながら相席した。
麦酒を呷っていた二人のハンターの一人、ドドブランゴの面をした男が「また面倒事を持ってきましたね、この人」と話を聞く前から疲れ果てた溜め息を零す。
麦酒を呷っていた二人のハンターのもう一人、ディール一式の女が、太刀使いの女の背後を指差す。「フーちゃんの才能は別に良いんだけど、その後ろの子は誰なんよ」
太刀を背負う女の背後に立つ、インナー姿の少年は緊張した様子でぺこりと頭を下げた。
それを見てドドブランゴの面の男と、ディール一式の女も、釣られるようにぺこりと頭を下げる。
「わたしね、実はアレなねよ。……えーと、ちょっと待って、言い直すから」太刀使いの女が人差し指を立てて瞑目する。「じ、つ、は、あ、れ、な、の、よ。うん、実はあれなのよ」「そこ無理に言い直さんでも……」ディールの女がツッコミを差し挟む。
「そう、実はわたし、凄い新人を発見する才能が有るのですよ!」バァーンッ、とテーブルを叩く太刀使いの女――フー。「凄いでしょ? フフフ」
「おう、凄いのは分かったから、そこの新人を紹介してやってく……新人??」ディールの女が小首を傾げる。「えっ、ちょっと待って、新人って言った? それどーゆーあれ?? まさかとは思うけど、ウチの猟団に新規加入的な奴?」
「じゃあ紹介しますよ」「取り敢えずわっちの話を聞いてくれない??」ディールの女の話を無視してフーが示すのは、やはり背後に立つインナーの少年だった。「アラタ君。なんと本日メゼポルタにやってきた、期待の新星! みなぎるルーキー! アラタ君です!! ジャジャーン!」フーが一所懸命拍手をして盛り上げ始めた。
「初めまして! アラタです! 期待の新星です! みなぎるルーキーです! アラタです!!」ぺこぺこ頭を下げまくる期待の新星且つみなぎるルーキーのアラタ。
「お、おう、そこまで新人推してくる奴初めて見たわ……」若干引き気味のディールの女。「わっちはヒヅキ。宜しくなー。こっちの仮面マンはコレさん」と言ってドドブランゴの面の男を示すヒヅキ。
「コレです。宜しくお願い致します」ジョッキを掲げて挨拶するドドブランゴの面の男――コレ。「フーちゃん、その新人はどこから拉致してきた子ですか……?」
「そらがねー。ちょっと待って。言い直すから。それがねー、実はさっき自由区で迷子になってる子がいたんですけどねー、ウチの猟団に入る事になったのです!」「説明下手くそ過ぎかよぉ!!」胸を張って告げるフーに思わずツッコミの手を入れるヒヅキ。
「てか待て待て待って待って」ヒヅキが思わず席から立ち上がってフーの元に駆け寄り、コショコショと耳打ちし始めた。「新人ってアレガチの新人だよね!? ワシらとランク帯違い過ぎるけど、馴染めるかなあの子!?!?!」
「そうなんですけどねー、わたしも考えたのです」コックリと頷いて瞑目するフー。「わたし達G級ハンターしかいない猟団でも、新人ハンターの育成に熱心に取り組めば、ギルドからたっぷり助成金が……こほん。ギルドからの熱烈な援助が受けられるのではないかと……!」「本音隠すのも下手過ぎかよぉ!!」ヒヅキのツッコミがフーの頭頂を襲った。
「えーと……アラタ君は、メゼポルタにはいつお越しに?」気だるげな様子で尋ねるコレ。
「今日です!」直立不動のアラタ。
「……えぇーと、今までのハンター歴って、分かりますか?」既に頭痛がしていると思しきコレ。
「今日からハンターです!」微動だにしないアラタ。
「嘘だろおめぇ……」言葉を失ってるヒヅキ。「このしんじ「期待の新星!」……この期待の新星を、ワシ達が……ワシ達が何するの???」
ヒヅキが虚ろな眼差しでフーを見つめていると、彼女はゆっくり立ち上がり、期待の新星の背後に立つと、その肩を掴んで、二人の色を失っているハンターを見据える。
「良いですか、二人とも。今、このメゼポルタは活気を失っています……ハンターを辞める人が後を絶たず、ハンター人口が急速に失われつつある今! 今こそわたし達は! 後進の育成に取り組みみ! ……えーと、アレですよ、……こほん! 後進の育成に取り組もえばならないのです!! ……です!!!」「こいつ噛んだのに勢いで押し切るつもりだ!」ヒヅキのツッコミが弾ける。
「はい! ぼく、今日からハンターで頑張ります!」全く微動だにしないアラタ。
「……えーと、アラタ君。取り敢えずその、アクションの仕方を教えましょうか」コレがゆっくりと立ち上がる。
「アクション! アクションって、モンスターを斬ったりする奴ですか?」微動だにしないアラタ。
「私達今、こうして話してるじゃないですか。これを、“チャット”と言うのですけれどね、その中に“アクション”と言う項目が有るんですよ」
「あります! 色々あります!」突然手を振り始めるアラタ。「凄い! 手を振ってますよぼく!」
わぁー、と嬉しそうに手を振り続けるアラタを眺めて、三人は一様にほんわかした表情を浮かべて、何かこの子が猟団に入ってくれるなら何でもいいような気がしてきたー、と言う感想を共有するのだった。

【後書】
わぁー! …はい! と言う訳で新作を引っ提げてやって参りました! 日逆さんです!!
ちょっと前…たぶん去年の年末より少し前くらいに、MHFのフレンドさんと言いますか団員様に、「ワシらをモチーフにしたキャラクターが出る物語を綴ってみてもいい?」と打診した結果、快諾を得ましたので! めちゃんこ時間が経ってしまいましたが!! 連載をね! 開始したいとね! 思いまして!!
因みに今回のお話は既にお察し頂けているかと思いますが、「ゲーム」の、「MHF」を「Playしてる人達」のお話であって、狩人が凌ぎを削るーッ! とか、生態系がうんたらかんたら~! とか、そういう話じゃないです。もっとライト~! って感じで、ふんわり~! みたいなギャグコメディです。「ベルの狩猟日記」も大概ライトである自負が有りますが、今回は更に「ライトオブライト」みたいなラノベに仕上げてあります。皆もMHFやろうぜ!
そんな感じでして、本当は昨日投稿する予定だったのが、インフルさんに悪さされて今日にズレ込んだのにムシャクシャして今三話分くらい擱筆しました。つまり来月ぐらいまではふんわり毎週更新と言う事です。わーお日逆さん死なないでね! 次回! 第二話!「ジョッキクラッシャーヒヅキ!」…そんなアクションは仕様に有りません!!! お楽しみに~♪

2 件のコメント:

  1. 更新お疲れ様ですvv

    待ってましたーーーー!!!
    既読感マシマシですが(なぜだっ?w)いい具合にライトですw
    こんなふんわりな猟団ぜひ参加したいぞっ!って方は
    http:えーと 続きはウェブでっ!←ひどいw
    とりあえず皆もMHFやろうぜ!
    今後の4人の活躍に期待だッ!

    断さんもインフルさんのようですが、いかがでしょうか?
    お大事にされてください。また表紙のほう
    楽しみにしておりますm(__)m(フーちゃんかわいくねっ(-д☆)キラッ)

    今回も楽しませて頂きましたー
    次回も楽しみにしてますよーvv

    返信削除
    返信
    1. 感想有り難う御座います~!

      お待たせ致しましたーっ!!!
      既読感マシマシwwそりゃー、うん、アレだなw(何w) いい具合との感想を見てひとまずホッとしておりますw
      紹介の仕方が雑過ぎるぅ!www
      取り敢えず皆もMHFやろうぜ!ww
      ぜひぜひ四人の活躍を楽しみにお待ち頂けたらと思いますです!

      断さんは実はまだ寝込んでる最中でして、ちょっと反応できないのでこの辺はまた後日…
      あと表紙ですが、「バッドガール&フールボーイ」とか「嘘つきの英雄」のように文字だけで済ませるつもりなので、表紙じゃなくて挿絵に期待したい所ですね…!w

      今回もお楽しみ頂けたようでとっても嬉しいです~!
      次回もぜひぜひお楽しみに~♪

      削除

好意的なコメント以外は返信しない事が有ります、悪しからずご了承くださいませ~!