2019年1月28日月曜日

【浮世のカルデア事情】第13話「夢産夢消」【FGO二次小説】

■あらすじ
マスターの感情やら夢やら妄想やらをエネルギーにして食べる設定のマーリンお兄さん。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【ハーメルン】、【Pixiv】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
FGO Fate/Grand Order コメディ ギャグ マーリン

Pixiv■https://www.pixiv.net/series.php?id=923944
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/146108/
■第13話

第13話「夢産夢消」


「マーリンおじさん!! ちょっとお話が有ります!!」

 私の呼びかけに応じるようにもっそりと振り返ったのは、カエサルもビックリの肥満体オブマーリン。何かこう、ぶよぶよの肉に覆われたモンスターと化してる。
「呼んだかいマスター君?」ぶよぶよした声が返ってきた。「あと私の事は気さくにマーリンさんと呼んでおくれよ。おじさんはヤメテおじさんは」
「喧しいよ!! 何そのカエサルボディは!! 何でそんなブクブクのブク太郎に太ましくなっちゃったの!? そんなに紅閻魔ちゃんのご飯が美味しいかマーリンおじさん!!」
 私のプンスコ声に、マーリンおじさんは「んぁー」とダルンダルンの顎を震わせて気持ち悪く発声した。殴り飛ばしたい。
「いやこれはね、マスター君。半ば君のせいなんだけれどね、うんうん」
「あん? その駄肉引きちぎるぞ」
「怖いなぁーもう怖い、私は怖いから退散退散」のそのそと逃げようとするマーリンおじさんの髪を容赦なく掴むよ私は。「痛い痛いヤメテヤメテ」
 マーリンおじさんがひぃふぅ喘いでる。
「ふぅ……ふぅ……あのね、マスター君。私の主食が何だったか、ふぅ……ふぅ……忘れたのかい?」
「何だっけ。人間?」
「マスター君の知能は魔術師は疎かチンパンジーにも劣るみたいだから説明するけど」げしげし。「ヤメテ無言で蹴るのヤメテ」
 マーリンおじさんがハンカチで必死に額の汗を拭ってる。
「アレだよ、君の夢を食べてるんだよ私」
「うげぇ」
「マスター君の反応だけでもう感情カロリーがヤバいんだ、もうちょっと控えめな反応を頼めないかな?」
「ぶち殺したい」
「オエェーップ! 勘弁勘弁! 私もね! 感情エネルギーは何でもかんでも摂取してる訳じゃないんだけどね! マスター君のその感情エネルギーと言うか夢のエネルギーはもうヤバい! カロリー過多! マスター君風に言えばアレだよ、天ぷらと寿司と焼き肉とラーメンとマヨネーズの塊をグッチャグチャに混ぜ込んだ塊みたいな奴なんだよ! 分かるかい!? 私が太る理由が!!」
 マーリンおじさんがひぃふぅと苦しそうに息を吸って吐いてる。
「取り敢えず……そうだな。このおじさん殺した方が良いのかな……」私は早速令呪を使うタイミングを見計らうよね。
「ヤメテヤメテ! 分かった! もうマスター君からエネルギーを摂取するのはやめよう! 確約しよう! でもアレだよマスター君!? 君、私が摂取してなかったら、君の……そうだな、敢えて固有名詞を付けるなら、“妄想エネルギー”はほんとヤバいよ! 核爆弾の五千兆倍は有るね! それぐらい君の感情とか妄想とか夢のエネルギーは……うっぷ、すんごいカロリーなんだよ……うっぷ」
 マーリンおじさんがえづいてるのほんと張り倒したくて仕方ないな。
「……いや、だからって何で勝手に私の断りも無く摂取してるの? マーリンおじさん、それって私の妄想力の窃盗って言わない?」
「それがだね……君からモリモリエネルギーを吸い取らないとヤバいんだよ……」苦しそうにはぁはぁ言ってるマーリンおじさん。
「ヤバいって……マーリンおじさん、そんなにお腹空かせてるの?」
「いや……私がエネルギーを摂取しないと、マスター君、自分の妄想だけで人理焼却しかねないから……」
 間。
「……そんなに、ヤバいの……」こそこそとマーリンおじ……お兄さんに耳打ちするよ。
「ヤバいってもんじゃないよ、私がこんな体格になるレヴェルで摂取しても全然追い付かないから、マスター君の妄想エネルギー」マーリンお兄さんも苦しそうに小声で応じてくれた。「もう君、生きてるだけで人理を何百回と焼却してるレヴェルだからほんと。流石の私もビックリだよ」
「……」ポン、とマーリンお兄さんの肩を叩くよ。「マーリンお兄さん……この事はどうかご内密に……」
「当然じゃないか、こんな馬鹿らしい理由で私のハッピーエンドを台無しにされたら困るんだよほんと。だからマスター君は、そうだね、いい加減夢の中であれ妄想の中であれサーヴァントとラブラブチュッチュするのは、ちょっと……いや、だいぶ控えて欲しいかな……」
「……………………はい……」
「あと私がこう言うのも何だけどね、マスター君の妄想はその……ヤバい、ヤバいよ。マシュ君が君の頭の中を覗く機会が有ったら、狂化EXになってもおかしくないと思うよほんと」
「……………………はい……」
「まぁそんな感じだから。マスター君、リビドーも程々にね」
 のしのしとどこかに去っていくマーリンお兄さんを見送っていると、突然マーリンお兄さんが蹲って、「だからぁーっ! そういう……オエエェーップ! そういうの、控えて控えて!」と苦しそうに喘ぎ始めた。
「……まじかぁ……」
 私の妄想力、まさかのグランドキャスターさえ死に至らしめるレヴェルなのかぁ……

【後書】
 どこかでマーリンお兄さんが感情とか夢とか主食にしてるよ~って記述を見た気がするんですけれど思い出せない上に見つからなかったので捏造設定と言う事で一つ!
 と言う訳で浮世ちゃんのトコに居候してるマーリンお兄さんはこんな感じでいつも虐げられています(^ω^) 戦闘でも扱き使われてるのに何だこの扱いは! ゆるしてんこ盛り!!
 いやー、この扱いで聖杯注いでるってヤバいですよね。何かこうね、この雑な感じが好きなんだよマーリンお兄さん…絆Lv11目指そうか…(まだまだ扱き使う気満々マスター)

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