こんばんは。断です。
「タイトル長!!!」
って私も思いました。大丈夫です(何がだ)
今年に入って週一更新ができなくなってきました…。
最近色々ありましたが、私は元気です。
創作意欲が死んでるだけで、毎日ゲームして遊んでます☆(首を差し出せィ!!)
3月最後に更新するのは何と今年のバレンタイン前後に走り書きした弓槍SSです。
まだ創作意欲が燃え尽きる前に綴ったネタで、ホワイトデーも終わった今になって公開するのはどうなの?? って感じなのですけれど、勿体ない精神が1mmくらい残ってたみたいなので載せることにしました。
と言うわけで、追記には(タイトル通りの)弓槍SSです。
がっつり腐向け+人格崩壊なのでご注意ください。
※弓槍+ほんの少しだけ影弓キャス。
※人格崩壊注意。カッコいいエミヤさんとカッコいい槍ニキはどこにもいません。本当に。
「ランサー!!!」
キャスターと喫煙スペースで煙草をふかしていたランサーに、鼓膜を穿つような声が襲い掛かった。
と同時に隣に座っていたキャスターが声の主――アーチャーに突進され、6回転半ほど華麗に宙を舞った後、かつてないスピードで廊下へ放り出されて転がっていった。
「キャスター!?!??!??!??」
驚愕のあまり勢いよく立ち上がったランサーの視界にキャスターの姿は入らず、余すことなくアーチャーの顔面が滑り込む。
「ランサー、今日が何の日か知っているか?」
サムズアップしながらランサーへ更に詰め寄るアーチャーの双眼は血走っていた。
「いや、その前にキャスターが……キャスターの俺が……」
「彼はそもそもここにいなかった。いいな?」
「何もよくねーよ!!! キャスター!! 無事かー!!?」
「彼のことは私に任せてくれ!!!」
どこからともなく姿を現したシャドウ・サーヴァントのアーチャーがキャスターの元へ一目散に駆けて行く。
「ランサー、今日がバレンタインということは知っているだろう?」
何事もなかったかのようにアーチャーが確認してくる。
「え、ああ、まぁ、そうだな」
キャスターの安否も気になるが、普段のアーチャーからは想像もつかない気迫にも目が離せないランサーは、頷きながら煙草を灰皿に落とす。
「そこでこれだ」
すっと差し出されたのは、綺麗にラッピングされた箱――恐らくチョコレートだ。
恐らく、と付け加えたのは、チョコレートの匂いがふんだんに香っているにも関わらず、うごうごと箱が動いているからだ。
「な、なに? なにこれ? え? チョコ?」
「大正解だ」
「不正解であってほしかった」
「君も冬木に現界していた時のことを覚えているなら、日本には色々なチョコレートがあるのは知っているだろう?」
アーチャーに問いかけられるが、それより一向に大人しくならないチョコレートに釘付けのランサー。
「いや、こんな活きのいいチョコは知らねーわ」
「そうではない。義理チョコの他に、友チョコ、世話チョコなどのバリエーションがあるということだ」
確かにあったかもしれないな、とランサーは思い出そうとしたが、未だにジタバタしているチョコレートが気になって仕方がない。
「君に渡すコレは――そう、腐れ縁チョコだ」
「初耳系チョコなんだけど」
「なに? 腐れ縁チョコを知らない? 君の記憶力はそこらの野良猫よりも悪いようだな。全く知的な君ならばすぐに理解できただろうが、全く君はこれだから君はしょうもない男だな君は」
「ツッコミがシビア過ぎる」
怒涛のアーチャーの圧に心が抉られまくるランサー。
「つまり君がこれを受け取った時点で、君も私に腐れ縁チョコを渡さなければならない義務が生じるわけだが、まぁ君のことだ、何も持ってはいないだろうから君がチョコになってくれればそれで私は満足だ」
「なぁ今日のお前ヤバいくらい頭おかしいぞ。チョコといっしょに理性も溶かしてきたの??? 寧ろチョコを錬成して大事な何かを持っていかれたの???」
「いやなに、私とてたまには素直になる時くらいあるさ」
「素直っていうか完全にイカレポンチだよ???」
「マスターに言われたんだ……『エミヤって面倒臭い性格のせいでいつも損してるよね、まぁエミヤから面倒臭さを取り除いたら何も残らないけど』とな……」
「お前はもっとマスターに厳しくていい」
俺ならはり倒してる、とランサーが返答するが、アーチャーは聞いているのかいないのか、そのまま話を続ける。
「そしてマスターが、『令呪を以って命ずる、エミヤの理性は粉砕しろ!』と右手を掲げて叫んだんだ」
「そんな気しかしなかった」
「というわけで君にはこのチョコを受け取ってほしいんだ」
ゴウンゴウンとコインランドリーの洗濯機並みに蠢きまくるチョコレートと思しき箱をアーチャーが改めて差し出す。
「……いや、遠慮しとくわ」
「何、だと……!? な、何故だランサー!! 君が狂喜乱舞しそうなカカオをレイシフトする度に持ち帰って丁寧に拵えたというのに!!」
「俺が狂喜乱舞しそうなカカオって何??? どこ産だそれは??? 怪しい粉末とかじゃないよね??? とにかくそのチョコ(?)捨てて来なさい」
「それでは君からのお返しが貰えないではないか!!!」
「本音ダダ漏れ過ぎだろ」
分かった分かった、とランサーが渋い面持ちでアーチャーからチョコレートを受け取る。
そして空中に指でルーン魔術を描き、炎で箱ごと炭にする。
「ランサー!? 何故私のチョコを燃やしたんだ!?」
「弓兵、ちょっとマスター呼んで来い」
その後、アーチャーとマスターが廊下に正座させられ、ランサーからめちゃくちゃ怒られるという珍しい場面を多数のサーヴァントとカルデアスタッフが目撃したとか。キャスターは一命をとりとめたとか。
完。
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