2019年4月15日月曜日

【教えて!狩人先輩!】第40話 全力全開! ナルガクルガ捕獲!【モンハン二次小説】

■あらすじ
……まさか……いや、まさかとは、思うんすけど……

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】、【ハーメルン】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
R15 残酷な描写 モンスターハンターダブルクロス MHXX ライトノベル コメディ


Pixiv■http://www.pixiv.net/series.php?id=635565
ハーメルン■https://syosetu.org/novel/69877/
■第40話

第40話 全力全開! ナルガクルガ捕獲!


「カァーッ!!」

 突然ヒツの瞳が輝いた上に吠え始めて、オクトーとエネロがビクッと肩を震わせた。
「ど、どうしたんすか? 遂に天に召されるんすか……?」ツンツンと、ヒツの肩を突くオクトー。
「いえ、今のは千里眼の薬を飲んだために寿命が二年縮んだ音です」フゥーッと吐息を細く長く吐き出すヒツ。「ナルガクルガの位置は捕捉致しました。早速参りましょうか」
「サラっと恐ろしい事言いましたけど、千里眼の薬って一口飲んだら寿命が二年も縮むんですの……?」怪訝な面持ちでヒツを見やるエネロ。「爺さん、寿命はまだ残ってるんですの?」
「おほぉっ!」頬を桜色に染めて胸を撃たれた仕草をし始めるヒツ。「ここぞとばかりに詰るのはやめてくだされエネロ様! わたくしの血圧が急上昇して、このままでは頭が爆発しますぞ!」
「……ねぇ、奥さん。今まで何とも思わなかった身内がド変態だったって知ると、こう、絶望とは違う感情が沸々と沸き起こるよね……」真っ黒の顔でブツブツ呟くフェヴラ。「これが、殺意なのかな……」
「じ、自分に振らないで欲しいっす……」ガタガタと怯えた様子でフェヴラから距離を取るオクトー。「エロ姉さん! もうヤバいっすよこのパーティ! 解散必至の展開なんすけど!! 次々と人格が崩壊していくっす!!」必死にエネロの体を揺さ振るオクトー。
「困りましたね……こんな事をしてる間にも先輩はナルガクルガの残り香を追って確殺してしまうかも知れないのに……」ギリリ、と親指の爪を噛むエネロ。「私の残り香を嗅いで欲しいのに……!」
「ああもうツッコミがいないせいでカオスそのものっすよ……本当に早く帰ってきてっす先輩……」さめざめと涙を流すオクトー。「って、ん? あれって……」
 オクトーの視線の先には、ナルガクルガの姿が有った。
 怯えた様子でチラッチラッと背後を振り返っては、溜め息を零している。
「何かストーカーの影に怯える女子高生みたいな絵面っすね……」白目を剥きかけているオクトー。「とにかく見つかったっすよ皆! 先輩が来る前に捕獲するっすよ!!」
「そうだね! じいは後で斬獲するとして、今はナルガクルガだ! 先輩は渡さないぞ!!」突然やる気を取り戻すフェヴラ。「さぁ行こう! じいが誤斬で死んでしまうかも知れないけど、気にしないで行こう!!」
「では……、」エネロがイャンクックの狩猟笛、クックソングを構える!「私の歌を聞いてぇぇぇぇ!! あぁーんっ! あんっ! あんあんっ! あぁーんっ!」
「ハァーッ!!」ヒツが突然雄叫びを上げて昇天した。
「爺さーん!?」オクトーが慌てて駆け寄る。「大変っす! 爺さんが全身の穴と言う穴から汁と言う汁を流して昇天してるっす!!」
「放っておけば?」「放っておきなさい」フェヴラとエネロの冷たい視線がオクトーを貫いた。
「あ、はいっす」スッとヒツから離れ、ナルガクルガと対峙するオクトー。「今回はもう最初っから全力全開で行くっすよ!」
 ウルクススの太刀“白兎刃”を構え、ナルガクルガとすれ違いざまに抜刀――刹那に斬撃を見舞って着地する。
「キィィィンッ!?」
 ナルガクルガが悲鳴を上げて仰け反るのも無理は無かった。オクトーが一刹那に傷つけた裂傷は数にして八つ。ハンターであっても極僅かな高みに位置する者しか扱えない斬撃を、彼女は放ったのだから。
「僕も全力全開!!」
 ベルダーダガーを構えて跳び上がるフェヴラ。怯んでいたナルガクルガが見上げたのも束の間、ナルガクルガの頭上から回転しながら斬撃を見舞って着地するフェヴラ。
 ナルガクルガは悲鳴を上げる事すら出来ずに全身を裂傷だらけにされ、たたらを踏んで、そのまま立ち直れず蹲ってしまう。
「ヒューッ……ヒューッ……!」
 あっと言う間に虫の息になったナルガクルガに、エネロが突っ込んで来た。
「私も、全力全開ですわ!!」
 クックソングを全力で振り上げ、ナルガクルガの頭に叩きつける。
 鈍い破砕音と共に炎が噴き上がる。クックソングの火属性が効力を発揮したのだ。
 一撃で昏倒してしまったのか、ナルガクルガは目を回して蹲ってしまった。
 三人のハンターは互いに目配せして、満足そうにハイタッチを交わした。
「伊達に先輩にしごかれてた訳じゃないっすからね!」「えぇ、先輩にしごかれるなんて名誉を受けた私達にとって、この程度!」「そうだね、皆しごかれたって言いたいだけだよね!」
 三人はうんうん頷き合うと、――気づく。
「あれ? そう言えば誰が罠と捕獲用麻酔玉を持ってるんすか?」
「奥さんじゃないのならお嬢かしら?」
「え? 奥さんとエロ姉さんじゃないのかい?」
 間。
「……まさか……いや、まさかとは、思うんすけど……」
「いやいや、まさかそんな事有る訳無いと思いますけど……」
「まさかね、まさかそんな事は有る筈無いと思うけど……」
 ――先輩が罠と捕獲用麻酔玉を所持している――――!?
「おっ、お前らー、ナルガクルガ見つけたのなら呼んでくれよー!」
 そこに。
 アウグが、満面の笑みで、現れた。

【後書】
 先輩がいなくても大体いつもの展開になってるのがね、もう惨たらしいですよね!(笑)
 そう、敢えて本編ではなく後書でお話しますが、この後輩’s、実は力量が尋常じゃないんですよね!w 日逆先生のいつものパターンです!w いやー、わたくしアレなんです、どう考えても問題児としか思えない子が、実はすんごい実力を隠してるが故に問題児、みたいな奴、大好きなんですよね!w
 いやまァ、彼女らの場合、隠してる云々通り越して、ただ先輩を弄びたいだけなんでしょうが!(笑) それでも最強系は最強系、この物語もだいぶ破綻色の強いコメディである事は記憶の片隅に置いておいてくだされw
 さてさて長くなりましたが次回は!「ヤメテヤメテー! コロサナイデーコロサナイデー!!」から始まります。お楽しみに!ww

2 件のコメント:

  1. 更新お疲れ様ですvv

    やっぱり只者ではありませんでしたねヒツさんw
    方向的にはやっぱりな…の方向ですw

    だから言ったじゃない!後輩ちゃんたちって凄腕よvv
    先輩を弄びつつモンスターの狩猟までそつなくこなしちゃうすぅぱぁはんたぁなのよ!
    問題児に見えるかもしれませんが、キレた先輩に比べればカワイイもんです。

    次回もなにか不穏なワードが…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

    今回も楽しませて頂きましたー
    次回も楽しみにしてますよーvv

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    1. 感想有り難う御座います~!

      ですです!w やはり只者ではなかったのです、が!w
      方向的にやっぱりな…でもう腹筋がおかしくなりましたね!ww

      ほんとだ!ww後輩ちゃん達って凄腕だったのです!ww
      すぅぱぁはんたぁ…! これが次世代の狩人の姿だと言うのか…!(ドドドド)
      キレた先輩に比べればカワイイもんですwwwwwもうまさにそれでニヤニヤがもうwwwww

      次回は! だって“あの”先輩が出てくるんだもの!ww 不穏じゃない訳無いですよね!www

      今回もお楽しみ頂けたようでとっても嬉しいです~!
      次回もぜひぜひお楽しみに~♪

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