2019年5月17日金曜日

【艦娘といっしょ!】第32話 風雲といっしょ!【艦これ二次小説】

■あらすじ
ちょっと頭のおかしい提督と艦娘達の日常生活を切り抜いた短編集です。
※注意※2018/01/19に掲載された文章の再掲です。本文は修正して、新規で後書を追加しております。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【ハーメルン】、【Pixiv】の三ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
艦これ 艦隊これくしょん コメディ ギャグ 風雲


【ハーメルン】https://syosetu.org/novel/68881/
【Pixiv】https://www.pixiv.net/series.php?id=627932
■第32話

第32話 風雲といっしょ!


「風雲(かざぐも)です。ふううん、じゃないですよ。分かってます?」

 執務室で執務に励んでいた提督に、風雲が顔を覗き込むように尋ねた。
「うん、分かってるよ」コックリ頷く提督。
「うん、分かってる、じゃないですよ。風雲です」風雲が冷静に返した。
「えっ、あー、風雲でしょ風雲」
「えっ、あー、風雲でしょ風雲、じゃないですよ。風雲です」
「もう面倒臭いよう。何だこのRPGのNPCみたいなワードの応酬」モダモダとデスクに頭を叩きつける提督。「風雲!」
「風雲! じゃないですよ。風雲です」
「風雲です」
「風雲です、じゃないですよ。風雲です」
「うえぇ、もう風雲がゲシュ崩してきた……」ゲッソリと倒れ込む提督。「てかどうしたの風雲ちゃん? 突然NPCになってしまったの?」
「いや、提督がよくふううん、って呼ぶから、ついからかいたくなっちゃって」ふふふ、と微笑む風雲。
「あっ、やっと話が通じた」ニパーッと微笑む提督。
「あっ、やっと話が通じた、じゃないですよ。風雲です」キリリッと風雲。
 提督の体が砂になっていった。

◇◆◇◆◇

「夕雲型駆逐艦、三番艦の風雲よ! そっか、貴方が提督なんだ。了解です! ご命令、どうぞ!」
 砂から元通りになった提督が改めて執務に戻ると、再び風雲が顔を覗き込むように提督の前に屈み込んでいた。
「……ん? 私が提督である事を忘れた感じ??」仏の顔になりつつある提督。
「ご命令、どうぞ!」風雲は手を差し出した。
「ええんもう私の話を何一つ聞いてくれない」めそめそと涙を流しながら背凭れに寄りかかった。「えーと、じゃあ、コーヒー淹れてくれる?」
「ご命令、どうぞ!」風雲は手を差し出した。
「やべえよやべえよ……私の脳みそが狂う直前だよ……」ぷるぷるし始める提督。「今日の風雲ちゃんは尋常じゃなくNPC感有るけど、どうしたの?? 私何かした??」
「提督って、いつも私達の事をからかって遊んでるでしょ?」にひ、と微笑んで人差し指を立てる風雲。「偶には私達の方がからかってあげなくちゃ、釣り合わないじゃない?」
「からかってないよう。寧ろズタズタにされてるんですけお……」しょぼーんとした顔になってしまう提督。
「あっ、ちょっとからかい過ぎちゃった? ごめんごめん」なでなでと提督の頭を撫でる風雲。「じゃあほら、今日は食堂奢ってあげるから、早く行こっ、提督!」
「何なの……今日の風雲ちゃんは訳が分からんずぇ……」もっそりと立ち上がる提督だったが、ふと昨日まで彼女が鎮守府にいなかった事と、年末に聖地でお祭りが開催されていた事、そこに秋雲先生が出ていた事を思い出し、「あぁー……ランナーズハイなのか……」と苦笑を浮かべてその背を追うのだった。

【後書】
 風雲ちゃんはアレです、水着姿にやられてしまいましたね…( ˘ω˘ )
 この子も何と言いますか、何ですかね、これが好き! って言うのとは違いまして、佇まい? 雰囲気? みたいのが好き過ぎる子でして…上手く言語化できぬいもどかしさ…!w
 こういうやり取りを稀にするマンとしては、面倒臭ェーッて思う事も有れど、相手も疲れてるんだな…って思うと強く言えない部分が有ったりしますw 早く休んで!ww

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