【神否荘の困った悪党たち】第６８話「「「三人揃って、ぷぎゅるエキサイティングもっこりです」」」【オリジナル小説】

■あらすじ
何だこのしんどい塊は……

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【カクヨム】の二ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
日常　コメディ　ギャグ　ほのぼの　ライトノベル　現代　男主人公


カクヨム■https://kakuyomu.jp/works/1177354054881797954
■第６７話

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第６８話「「「三人揃って、ぷぎゅるエキサイティングもっこりです」」」


「……んえ？　俺に来客？」

　ラヴファイヤー君の訳の分からないお願いを無視して二度寝を決め込んでた俺に、式子さんがふわふわとやってきて、俺に来客がいると伝えてきた。
　寝惚け眼で起き上がると、「そうなんです、田中さん達がいらしてますよ」と式子さんが俺の周りをふわふわ回りながら応じた。
「田中さん！　俺に何の用だろう」一気に目が覚めた感まである。
　自室から出てとことこ玄関まで向かうと、私服姿の田中さん、吉田さん、後藤さんの姿が見つかった。
「こんちはー、田中です」「吉田です」「後藤です」「「「三人揃って、ぷぎゅるエキサイティングもっこりです」」」得体の知れない決めポーズを決め始めた。
　俺は数瞬思考が宇宙に飛んでいた。
「あっ、ここここんにちはー」どうリアクションをすればいいのかまるで分からねえ……「俺に何か御用ですか？？」
「あれ？　総帥……じゃなかった、マナ様から何もお聞きでない？」吉田さんがキレッキレの動きで踊りながら、神妙な声で呟くものだから、俺の腹筋がどうかしてしまいそうだった。「困ったな……それでは聞いてください。“俺達イズ話したい”」
「ンッ、ンン……」笑い声が出そうで死にそうです。「ききき、聞かせてください……ンンッ」空咳にしても無理が有るよもう。
「ラララ～俺達総帥ンンンッ、総帥じゃなくてマナ様に～仕える騎士～オブザナイツ～」腹筋しながら必死に歌い始める後藤さんがもうダメ。「今日は～今日は～、亞贄君と、ラララ～ラララ～ララ～ララ～ラ～ラ～」肝心な部分が出てこねえ……！
「へい、待ちなボーイ」スッと俺の前で謎ポーズを決める田中さん。「これを受け取りなセニョリータ！！」俺は男の子です。
　凄まじく腰に悪そうなポーズで渡された紙片は、手紙だった。
“たたたた今たたたたた日たたたたはたたた一たたたたたたた諸たたたたたたたたたにたたたたたた遊たたたたたたたたたたたたたたたたたびたたたたたたたたたたたたたたたまたたたたたたんたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたか？　ヒント：たぬき”
「クッ」もうダメ、頬筋が許してくれない奴。
「この暗号が解けるかなセニョリータ！」俺は男の子です。「ヒントはどうやらたぬき……た……ぬき……おっと、これ以上のヒントはのんのんだぜベイビー」何だこのしんどい塊は……
　もう見るからにな暗号文の上に、導き出される文面が「今日は一緒に遊びまんか？」ってお前、「せ」はどこに消えてしもたんや……
「まさか田中さん達から遊びに誘われるとは思ってませんでしたよ～」腹筋が大変アレだけど、努めて俺は笑顔で応じるよ！「ぜひ一緒に遊びましょう！」
「アハーン？　まさかこの暗号を解いた……んどすえ！？」笑い方と語尾が一致しない吉田さん。「凄いぜこのお方は……やはり人間……」褒め方が雑過ぎるぅ。
「ンフッ、じゃ、じゃあ何して遊びますか？」笑い声が抑えられない。
　てかこの三人、ゲームの中だと完全に役に徹していたのが分かるレヴェルで、普段の人格凄まじ過ぎるよ……この三人に世界が守られてるって思うと余計に腹筋が割れそうになってくる。
「あっ、その前にいいですか？」はいはーい、と挙手する後藤さん。
「な、なんでしょう？？」これ以上腹筋を苛めないでほしい。
「改めて自己紹介させて貰ってもいいでごす？」“でごす”で腹筋がよじれた。「俺は後藤ぷぎゅる。親しい奴からは後藤さんって呼ばれてます」テレテレしてるけど、もう何かすんごい癒しだなこの人……
「あっ、俺は吉田もっこり丸って言います。仲間内では吉田さんって言われてます！」キラキラネーム率尋常じゃないな……
「それで俺が田中エキサイティングマシーンで、まぁ田中さんって呼んでくださいよ！」
「「「そして三人揃ってぷぎゅるエキサイティングもっこりです！！」」」
「ブフーッ！！」
　済まん、限界だったんや。

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【後書】
　待望の三人組のお話をやっとこ公開できました！(笑)
　も～早く登場させたくてさせたくてｗｗ　三人のフルネームを遂にね、公開できて満足です！ｗｗ
　そして次回も引き続き三人組のお話です。お楽しみに！ｗｗ