2019年10月19日土曜日

【FGO百合SS】10話「エレモーに現代デートさせたい奴#1」【エレモー】

■あらすじ
エレシュキガルとモードレッドに現代日本でデートさせたい奴です。今回はデート開幕編。

■キーワード
FGO Fate/Grand Order エレシュキガル モードレッド 百合

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】の二ヶ所で多重投稿されております。

Pixiv■https://www.pixiv.net/novel/series/1018872
■第10話

10話「エレモーに現代デートさせたい奴#1」


「ねぇねぇエレちゃん、モーさん。ちょっとお話が」

 マスターこと浮世に声を掛けられた二人は、「何かしら?」「何だよ?」と対照的な反応を返しながら振り返った。
 場所はノウムカルデアの食堂。厨房では紅閻魔が甲斐甲斐しくサーヴァント達のために食事を振る舞っている姿が見受けられる。
 浮世は「いやー、あのね、」ともじもじした様子で人差し指を突き合わせている。
「二人にさ、現代日本でさ、デートをね、してほしくてね……!」
「「でーと?」」
「そう! 親しき仲の二人が仲睦まじく散策する奴! イズ! デート!!」浮世がビシィッと二人を同時に指差す。
「……し、知ってるのだわそれくらい! そうじゃなくて! どうして私がその……し、親しき仲の……モーちゃんと一緒に、……デ、デート……するのかって事よ!」ところどころ小声になっているエレシュキガル。
「そうだぜマスター、何だってオレがこいつとデートしなくちゃならねえんだ? 理由を言え。理由次第ではクラレってやるから」既に赤雷の大剣を抜きかけているモードレッド。
「流石にノウムカルデアまで蒸発させられたら堪らないから正直に言うけど……」こほん、と咳払いする浮世。「マシュとね、デートするための、その……事前情報を仕入れておきたいんだ……!」
「クラレント――」「待って待ってモーちゃん待って!」宝具発射一秒前のモードレッドを羽交い絞めにするエレシュキガル。
「まぁそんな訳だから――令呪を以て命じる。エレシュキガルとモードレッドは現代日本でデートしろ!!」ピカーッと浮世の手が輝き始めた。
「マスターテメエ後で覚えと――――ッ!」シュッとレイシフトするモードレッド。
「そんないきなり始まる感じな――――ッ!」シュッとレイシフトするエレシュキガル。
「ふぅ……やりきったぜ……! さーてと、モニタリングモニタリング♪」いそいそと食堂を後にする浮世なのだった。

◇◆◇◆◇

「……っつー訳で、エレ公、お前とデートする事になった訳だが」
 不貞腐れた表情で思いっきり嘆息を吐き散らすモードレッドに、エレシュキガルは心配そうに「ご、ごめんなのだわ……相手がその、私で……」としょぼくれている。
「あ? 嫌だなんて言ってねーだろ」メンチを切り始めるモードレッド。「令呪まで行使されたんだ、エレ公程度の淑女なら楽々とエスコートしてやるよ。何てったってオレァ、騎士だからな!」胸を叩いて自慢げに踏ん反り返る。
「……頼もしいような、心配なような……」乾いた苦笑を禁じ得ないエレシュキガルだったが、満更でもない様子で咳払いすると、「じゃ、じゃあ、エスコート、お願いしようかしら? 私の騎士様」
 スッと右手を差し出すと、モードレッドは一瞬虚を衝かれた表情をした後、突然真剣な表情になり、エレシュキガルの前に跪くと、手を取って、その甲に軽く口づけした。
「仰せのままに、レディ」
 ニコリと、普段見せない大人っぽい笑みを覗かせるモードレッドに、エレシュキガルは暫し惚けた後、顔を盛大に赤らめ、言葉が出なくなってしまった。
 それを視認したモードレッドも、己の所業を自覚して盛大に顔を赤らめ、「さ、さァ行くぞ! とっとと終わらせて帰るからな!!」とずんずん先に行ってしまった。
「う、うん……って待って欲しいのだわ! おいていかないで~!!」
 夢見るプリンセスのように蕩けていたエレシュキガルだったが、唐突に現実に戻され、慌ててモードレッドの後を追い駆けるのだった。

【後書】
 友達から提供されたネタを元に綴ったエレモーです! 友達は提供元は伏せて! と申し出が有ったので伏せております。
 いやぁー…これ短編で終わらないだろうなと思って連載系にしておきました。また後日、続きを更新に参りますよう!
 と言う訳で次回もお楽しみに~♪ 次回からデート本番ですからね!(笑)

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