2020年4月11日土曜日

【神否荘の困った悪党たち】第77話 ぬほほ【オリジナル小説】

■あらすじ
ニャッツさんが「カカァーッ!」と村を蒸発させた。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【カクヨム】の二ヶ所で多重投稿されております。

■キーワード
日常 コメディ ギャグ ほのぼの ライトノベル 現代 男主人公


カクヨム■https://kakuyomu.jp/works/1177354054881797954
■第77話

第77話 ぬほほ


「次は“もう滅亡待ったなし村”に行くにゃ」

ニャッツさんが見るも無残村を蒸発させて、またトコトコと歩き出したので、俺もトコトコ付いて行く事にした。
村を一つ蒸発させた訳だけれど、俺これから何をすべきなんだろう。ニャッツさんと一緒に人間滅ぼしていけばいいのかな。
「ニャッツさんは村を蒸発させるのが目的なの?」トコトコ尋ねるよ!
「違うにゃ! この世界にはヤバいハンターが三人いて、その三人を滅ぼさにゃいと世界が滅んでしまうのにゃ!」んん? ハンターが世界を滅ぼすの??
「つまりニャッツさんはハンターを狩るハンター……ハンターハンターな訳ですね!」“×”を入れなかったからギリセーフなネーミングだよねたぶん。「なるほど、ハンティングはハンティングでも、これあれだ、対人戦ゲーだなこれ」
併しそれで村を次々と滅ぼすってのはやべー展開には違いないけれど。拠点を潰してる感じなのかなぁ?
思案に暮れながらニャッツさんを追っていると、再びあの巨大なドラゴンと遭遇した。
「おひょひょ」変な声が出た。「ニャッツさん! アレは敵ですか味方ですか!?」
「アレはモンスターにゃ」見りゃ分かります。「メンチを切らにゃければ襲われにゃいにゃ」モンスターにメンチを切る理由が分からない……
「……」ドラゴンからスッと視線を逸らすよ。
「……」ドラゴンがめっちゃ屈み込んで俺と視線を合わせようとしてくるのなにこれヤンキーに絡まれてるの俺???
ドラゴンが「ぺっ」と唾を吐いて去って行った。しゅごい敗北感だこれ。
「あのあのニャッツさん、今の俺の対応、間違ってました……?」泣きそうなんだけど。
「にゃ~殴っておけばよかったにゃ?」メンチを切る以外の選択肢がまさかの殴り。「殴れば逃げてくにゃ」メンチ切ったら襲ってくるのに!?
「何かこう、繊細なのか強いのか分かりませんね……」心が繊細なのにパワーだけ強いとか何だそのモンスター……
「ハンターさーん!」「ん?」
聞き馴染みの有る声に振り返ると、さっき丸呑みされた筈の田中さんが走って来てた。
「田中さん! 無事だったんですか!?」しゅごい涎臭がするけど!
「おっとハンターさん、ここでは俺の事は……コードネーム“エキサイティング”と呼んでくれ」ビシッと全身複雑骨折してるみたいなポーズを取り始める田中さんだ。
「えっと……エキサイティングさん、無事だったんですか?」名前を呼ぶだけで腹筋が鍛えられそうだ。
「あぁ、これで通算七億回目だからね、ドラゴンの尻から出るの」この人絶え間なくドラゴンに丸呑みされてる。「それよりだ、話は聞いたかい?」
「話?」何の事だろうと問い返そうとしたら、ニャッツさんが「さっきのヤバいハンターの話にゃ!」タシーンッ、と俺の足を踏みしだいた。
「そう、ヤバいハンター三人衆」田中さんがスッと股の間から右手を出して指を三つ立てた。腰に悪そうだ。「そいつらは……分かるか? ヤバいんだ」他の情報をください。
「えぇと、俺達はそのヤバいハンターを倒さないといけないんです??」なし崩し的に。
「ヤバいハンターの名前かい?」俺の話聞こえてる??「コード、“ブレイクムーン”。見るだけで対象を粉々に砕くヤバい奴だ」勝てるの???
「えっ、ヤバいのは分かりますけど、それ俺達の手で負えます??」会ったら即死の予感だよ俺。
「次に、コード“ラヴファイヤー”。魔王だ」情報が途端に雑に。
「ラヴファイヤー君、敵なのか……」てか情報が“魔王”しかないのがヤバいよ……
「最後に、コード“アウトサイドロード”。外道だ」情報が無いに等しい。
「なんとなく分かるよ、それシンさんだよね絶対」
となると、最初のブレイクムーンと言うのは……誰だ?? そんな子、神否荘にいたかな……ムーンと言うと、名前に月が有る砂月ちゃんのようだけれど……
「このヤバいハンター達は、俺達を狙っているんだ。たぶん」情報がふわふわし始めたぞ!「対抗できる戦力は俺こと、コード“エキサイティング”と、そこのコード“にゃんこ”、そして君、コード“ぬほほ”だ」
「ぬほほ」戦闘どころじゃないよ俺の名前。
「これからはコードで呼び合う事になる。言葉には気を付けろよ、ぬほほ」咄嗟に反応できる気がしないよ俺……
「ぬほほ、吾輩はサイコキネシスが使えるから安心にゃ!」タシーンッと俺の足を踏みつけるニャッツさんこと、にゃんこ。
「あぁ、忘れていたぬほほ。俺は何かこう、恐らく戦えるぞたぶん」エキサイティングが頼りにならない。
「……」
ぬほほは思う。これどう足掻いても戦力差で風邪を引く奴だってね。ぬほほ。

【後書】
コロナで参っている今こそ!! 笑って乗り切ろう!!
的なテンションで久方振りに筆を執ったら愉しい事になったので編集も訂正作業も待たずに即投稿する日逆さんですどうも!
笑おう笑おう! こんな時こそげらげら笑ってお家警備を楽しんじゃおう! そんなテンションでお送り致しました! 次回もお楽しみに~♪

2 件のコメント:

  1. 更新お疲れ様ですvv

    見事に巻き込まれていく亞贄くん!これぞ神否荘!!実家並の安心感!!!
    しかーし前回は去年の12月だったので復習が必要ですぞvv
    2話分楽しめるとはさすが先生!ありがてぇ、ありがてぇ。

    ほんと笑ったww
    ほぼ約に立たなそうな“エキサイティング”とめっちゃ強い“にゃんこ”えーっと“ぬほほ”こんなん笑うしかないっしょホントずるいw
    ヤバいハンター三人衆との戦いが楽しみですわw

    今回も楽しませて頂きましたー
    次回も楽しみにしてますよーvv


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    1. 感想有り難う御座います~!

      実家並の安心感!!ww綴ってる時に同じ感想を懐きましたよね!ww(笑)
      そうなのです!w もう4ヶ月も経っていたとかヤバいよヤバいよ!ww
      (*´σー`)エヘヘ!w この機にめちゃんこ楽しんでいって頂けたらと思いまする!!

      ヤッター!w┗(^ω^)┛ 笑って頂けたのなら良かったです!!w
      もう字面からしてしんどさの塊ですからね!wwずるさヤバいよ!ww
      ぜひぜひ!w 相対する瞬間を楽しみにお待ち頂けたらと思います!w

      今回もお楽しみ頂けたようで嬉しいです~!
      次回もぜひぜひお楽しみに~♪

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