2022年2月14日月曜日

【スマブラ二次小説】アイクとヤバい病

■タイトル
アイクとヤバい病

■あらすじ
ンゴッホンゴッホ!

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【pixiv】で多重投稿されております。
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(この物語は収録されておりませぬ、悪しからずご了承ください。)

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【アイクとヤバい病】は追記からどうぞ。
【アイクとヤバい病】


「聞いたかマルス。今巷では凄まじい病気が流行ってるらしい」

 ゴホゴホと咳をしながら、マスクを付けたアイクが呟いた。心なしか全身がぷるぷる震えている。
「……うん、まさに今、君が罹ってる奴の事かな?」アイクと同じく、マスクを付けたマルスが醒めた目で応じた。「お大事に……」
「ンゴッホンゴッホ! まぁ待て! 俺の話を聞けマルスンゴッホンゴッホ!」マスクの下から夥しい量の赤い液体が流れ出ているアイク。「この病気の感染力はヤバい……三十メートル以内の生命体であれば即感染するんだ……ンゴッホンゴッホ!」
「なるほど、僕を殺しに来た訳だな?」ニコニコ笑顔の瞳なのに、額中に青筋が走りまくっているマルス。「早く帰って安静に!! そして僕はこれから病院直行だよバカ!!」
「ンゴッホンゴッホ! まぁ待て! 俺が罹ったこの病気……通称“肉喰いたいよなぁ~んん~よし、焼き肉屋、行っとく?”病は、感染してから約五分で焼き肉を食べたくて仕方なくなるんだ……ンゴッホンゴッホ!」
「通称が長過ぎるゥ!! って何その謎の症例?? 焼き肉食べたくなるだけなの?? 病気???」マルスの頭の上でクエスチョンマークがサンバを踊り始めた。
「それから、ウルフを見ると涎が止まらなくなるんだ……ンゴッホンゴッホ!」
「局所的過ぎない??」マルスの頭上にいるクエスチョンマークが激しく腰を振り始めた。「罹っても言うほど困らない気がする病気だ……」
「最後に、アイクを崇め奉らないと気が済まなくなって、身を滅ぼしてでもアイクを崇め奉ろうとするようになるんだ……ンゴッホンゴッホ!」
「病気のカテゴリに入れて良いの??」もうダッシュで逃げ出そうとしているマルス。「ってしまった! もう罹ってるのか僕!」
「ンゴッホンゴッホ! そうさ……俺の話を聞いたが最後、崇め奉らずにはいられないぜ……! ンゴッホンゴッホ! ひゅー」パタリと倒れてアイクが動かなくなった。
「うわぁーアイクぅー! 何でそんな状態で無理して悠長に話なんかしてるんだ君は!!」慌ててアイクに肩を貸すマルス。「早く病院に!」
「違うんだアイク……聞いてくれ……」虫の息で呟くアイク。「肉が……食べたいだけなんだ……」
「……ん?」よく耳を澄ますと、アイクの腹から「ンゴッホンゴッホ!」と音が聞こえてくる。「咳き込んでる訳じゃなくて、もしかしてこれ、腹の音??」
「あぁ……もう限界だ……もう三時間も焼き肉を食べてない……俺は死んでしまうのかマルス……」
「……」

◇◆◇◆◇

「……焼き肉を喰わないと死んでしまうんだ……早く焼き肉を……」
 ……その後、焼き肉屋に連れて行くと、アイクは元気溌剌で焼き肉を平らげると、代金を支払う前に店を飛び出し、草の根を分けて探し出したタヴーを薙ぎ倒して資金を調達、その金で焼き肉の代金を支払うのだった。
「いやぁー、助かったぞマルス。危うくタヴーに餓死されるところだった、危ない危ない」
「おかしくない?? 焼き肉食べさせたと思ったら何でタヴー薙ぎ倒してるの君?? 強盗??」マルスが茫然自失の態で腹がパンパンに膨らんだアイクを見つめている。
「そうだよな、つまりめでたしって事だな!」「何で??」
 つまりめでたしなのだった。「何で??」

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