犬野さん、俺の事をしゅごい目で見てるし。
▼この作品はBlog【逆断の牢】、【カクヨム】の二ヶ所で多重投稿されております。
「次は……もう辞めよっかこの訓練……」
犬野さんが完全に参ってる。
もうどう声を掛けたら良いのか分からなかったので、ナモに一任する事にしたよ俺は。
「ナモ~、犬野さんを何とか励ましてあげて」
「おっ、任せろ~俺はこう見えて励まし上手なんだ」不安しかねーよ。
ナモがトントン、と犬野さんの肩を叩いた。
「おいイヌオ。元気出せよ。犬なんだから学習ぐらいするだろ? ん?」死ぬ気か???
犬野さんが暫く虚無な顔をしていた。
「おい聞いてんのかイヌオ。しっかりしろイヌオ! お前も政府の犬なら根性示せイヌオ!」取り敢えずイヌオじゃないよ犬野だよ!
イヌオ……じゃなかった、犬野さんが鬼を超える鬼、きぶなんたらむざなんたらみたいな顔になってる。
「犬野だ……」絞り出た声で人が殺せそうな奴だった。「殺すぞ……」分かり味しかない。
「犬野かぁ。まぁ気にすんなよ、俺は気にしないぜっ?」お前が気にするんだよ!「ともあれだよ、もうここまで来たら最後まで走り切るっきゃない……そうだろ? なぁイヌオ!」だからイヌオ……じゃなかった、犬野だよ!
「二糸……こいつ殺して良いか……?」警察官が言っちゃいけない選手権堂々優勝ワードが飛び出しちゃったよ。「くそ……ここまで発破掛けられといて逃げる訳にもいかねえか……」あっさり乗せられてる……
と言う訳で次は砂月ちゃんに詐欺の電話を掛ける事になりました。
「なぁなぁ、次も俺掛けて良い?」ナモが乗り気だ!「っぱ女子高生に電話掛けるって主人公しかしちゃいけねえだろうし」お前は何を言ってるんだ。
「こいつをどうにか冤罪以外の手段で逮捕できねえかな……」イヌオ……じゃなかった、犬野さんは落ち着いて。「まあいい、とっとと掛けろ。もう俺は帰りたい」分かり味しかない。
「ぷるぷるぷる」メイちゃんに再び掛けて貰う事に。「もしもーし、どなたですかー?」砂月ちゃんが出た!
「おっ、俺だけど~」もうこの時点で誰か分かりそうな感じもしないでもない。
「……? あっ、もしかして編集者のドブネズミ★ゴリ蔵さんですか?」とんでもない名前が出てきた。「原稿の催促なら少し待ってくださいよ~、あともう三回転捻り入れたら完成なんで~」初めて聞く工程だ。
「ちょっとさ~、金! 金くれよ~まじで~金~」ドブネズミ★ゴリ蔵さんの物真似を頑張ってるのかもしや??「いやさ~、まじ金? っつ~か~」いや絶対違う、ナモの素オンザ素だこれ。
「お金ですか? ――ハッ、なるほど……主人公のアニエに金を貸させれば……! 確かのこの後の展開で、アイヒとの関係を潤滑に出来るかも……!」聞き捨てならない単語がじゃぶじゃぶ聞こえる。「つまりアニエとアイヒの肉体関係に、更に借金を背負わせれば……!」聞きたくなかったワードがじゃぶじゃぶ聞こえるぞい~。
「おういえぇ。そしてアニエを快楽漬けにすればもうアイヒ無しでは生きていけない……それがジャスティスだぜ……おういえぇ……」ヤメテヤメテそれ以上架空の俺を惨たらしくしないで。「って訳で金くれよ~。おういえぇ……」何でおういえぇがテンション駄々低いんだナモ……
「じゃあ原稿が出来上がったんで出版社に届けておきますね! 有り難う御座いました! それじゃ!」
ブツリ、と通話が切れてしまった。
ナモがフッと爽やかな笑顔で振り返った。
「みっしょん、こんぷりーと、って奴だな」
「「……」」
どこで俺が大変な目に遭ってる本が出てるんだ……と思いながら、今回の話は全て忘却しようと思ったよね。
犬野さん、俺の事をしゅごい目で見てるし。誤解やで……
更新お疲れさまですvv
返信削除金策(えっ?w)から原稿まで…何から何まで頑張りすぎやで。
今回はアレです、「ドブネズミ★ゴリ蔵」 これがすべてです。
つ◯だ☆ひろさんかドブネズミ★ゴリ蔵さんか!!
名前の間の☆(★)がこれほど違和感なく納まるのはやはり先生のテクニックではないでしょうか?まことに素晴らしい!!!!!!
今回も完敗です。出直してきます!!
腹筋崩壊
今回も楽しませて頂きましたー
次回も楽しみにしてますよーvv
感想コメント有り難う御座いまする~!
削除ちょっとあちこち忙しなく頑張ってますね最近ww
ドブネズミ★ゴリ蔵!wwwww
めちゃんこ褒められてもうお腹が大変ですwww許してwww
今回も楽しんで頂けて嬉しいです~!!
次回もぜひぜひお楽しみに~!!