2021年7月19日月曜日

【神否荘の困った悪党たち】第90話 よもやよもやか……?【オリジナル小説】

■登場人物
・二糸亞贄(フタイト アニエ)/主人公。神否荘(かみいなそう)の管理人。苦労人。
・奈森崋斬(ナモリ カザン)/通称ナモ。アニエの唯一の友達。何かおかしい。
・ニャッツ・ネコランド/通称ニャッツさん。喋る猫。サイコキネシスが使える。
・式子(しきこ)/通称式子さん。可愛らしい式神。今回は出番なし。

■あらすじ
・神否荘の住人にルァインを入れて欲しいと頼まれた奴。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【カクヨム】の二ヶ所で多重投稿されております。



【第90話 よもやよもやか……?】は追記からどうぞ。

第90話 よもやよもやか……?


「ルァインかぁ~。そう言えば俺も入れてないまであるな。一応入れとくか」

 言われてみれば今までナモとの連絡手段も大体メールだった訳だし、この機会に最先端コミュニケーションツールに触れておくのも悪くないよね、と早速インストールしてみるの巻。
「お、入った入った。えぇと、友達を探す……? 俺の友達ナモしかいないと思うんだけど、ナモがヒットするのかな」
 友達を探すにチェックを入れて進めると、友達一覧に「ナモ」と出てきた。
「おっ、やっぱりナモが出てきた。ちょっと連絡取ってみるか」
 たぷたぷとスマフォーンを操作してメッセージを送信してみる。

アニエ「ナモ~俺だよ俺~」

 すぐ返信は来ないだろうと思ってニャッツさんにでも会いに行こうと思ったらスマフォーンから「ルァイン!」と軽快な音声が!

ナモ「誰だぁてめえヽ(`Д´)ノプンプン」

「もう間違いなくナモじゃねーか」ふふふ、と笑いながら返信する。

アニエ「アニエだお。てかナモ、ルァインやってたんだな」
ナモ「ったろめーよ。にーさんが遅すぎるんだよ始めるのだ」
アニエ「ううーん、相変わらず誤字なのかよく分からねえナモだ……」
ナモ「どういう風の移ろいだ(・・?)」
ナモ「まさかおめー、にーさんを語る何かやべー何かじゃねーだろな( ゚д゚)ハッ!」
アニエ「ううーん、この訳の分からなさは間違いなくナモ」
ナモ「うるさいぞ!ヽ(`Д´)ノプンプン」
アニエ「いやさ、かみいなそうの皆にルァインを布教しろって言われて」
ナモ「ああーん? つまり俺の力を借りたい……と」
アニエ「いあべつに」
ナモ「ったく志方ねーな。今仕事抜けてくるあkらまttろ」

「こいつ……面白い予感を察知しただけだろ絶対」
 やれやれと思いながら待ってると、ガシャンッ、と言う音と共に神否荘が揺れた気がした。
「ええ……よもやよもやか……?」
 慌てて自室を出て玄関へ向かうと、玄関にクルマが突っ込んでた。
「おー、にーさん来たぞー」変形した扉を抉じ開けてナモが出てきた。「アクセルとダブルアクセル間違えて突っ込んじゃった」
「せめてブレーキと間違えて」何てことしてくれてんだ。「ええ~、もう酷い。弁償だぞこれ」
「なにぃ~、にーさん、この責任は俺に任せとけって」「いやそもそもがお前の責任だっつーの」勝手に俺の責任にすんじゃねーよ。
 ナモがスマフォーンを取り出して連絡を取り始めた。
「もすもす? 俺俺。あー、俺。そう俺。うんうん。俺俺。そうそう。俺俺。分かった。ほなな」通話を切って俺にサムズアップをしてるナモだ。「これでばっちりだから先にルァイン片付けようぜ!」
「俺俺しか言ってなかった気がするけど……」何が伝わったんだアレで……「まぁいいや。取り敢えずニャッツさんとこ行こうぜニャッツさん」トコトコとニャッツさんの部屋に向かうよ俺は。
「いあー、俺が言うのも何だけど、にーさんも大概だよな」「ほんとだよ、ナモにだけは言われたくねーよ」「いあいあ」「いやいや」
 ニャッツさんの部屋の前に着いたよ。
「ニャッツさ~ん」コンコンとノックしてみる。「今良い~?」
 暫く反応が無かった。
「いないのかな?」ナモを振り返ってみる。
「まだ分からんぞ!」何がだよ。「取り敢えず蹴破ってみようぜ?」何で??
「流石にダメでしょ蹴破るのは……」と言っている間にナモが「ばっちこーい!」って言いながらニャッツさんの部屋の扉を蹴破ってた。「せめて俺の確認を取れてからにしてくれ~」もう手遅れだけどさ~~~。
 部屋の中ではクーラーがガンガンに効いた部屋でスヨスヨしてたニャッツさんが凄まじい勢いで跳び上がり、慌てた様子で物陰に隠れてた。
「何奴ニャー!? 敵襲!? 敵襲ニャーッ!」
「ニャッツさん俺だよ俺~」慌てた様子で俺は俺を主張するよ!「ちょっとナモが勢い余って扉を蹴破っちゃっただけだよ~」説明が虫けら過ぎてダメだ……
「やっほニャッツさん」軽く敬礼を見せるナモ。「ルァイン入れて?」説明が果てしなく不足してるんだな~~~。
「ニャ……ニャに……? ルァイン……??」「はい、スマフォーン出して」「ニャ……スマフォーン……」「これをこうして、はい、入ったお」「ニャ……ニャに……?」「これを押すとルァイン始まるから。やったね!」「ニャ……やった……ニャ……??」
 ニャッツさんがひたすら頭の上にクエスチョンマークを出しまくってるのに、ナモがモリモリ進めていく。俺は何を見せられてるんだ。
「はい、これで俺とにーさんの連絡先を入れたから、俺とにーさんと連絡取り放題! 今なら監視も出来る!」監視はヤメテ。「何か質問ある?」
「ニャ……寝直しても良いニャ?」
 ニャッツさんが白目を剥いて意識が飛びかけてたので、俺とナモはにっこり笑顔で頷くのだった。
 この後、ニャッツさんが扉を壊された事に気づいてナモにネコパンチしまくる羨ましい事態が発生するのだけれど、それはまた別の話……
 あと玄関は普通に式子さんに怒られた。

2 件のコメント:

  1. 更新お疲れさまですvv

    ほぼほぼ2ヶ月ぶりぶり!
    軍票集めから原稿まで何から何まで頑張りすぎやでランカー様!!

    それでもあっという間に馴染めてしまうのが神否荘の良いところw
    ハードル高そうなミッションですが、ナモさんがいれば間違いなし!
    めちゃくちゃな登場と訳のわからないテンション…これで成功しないはずはありません。どーんと泥舟に乗ったつもりで(ry

    ドブネズミ★ゴリ蔵

    わたしもニャッツさんにネコパンチされたいお!

    今回も楽しませて頂きましたー
    次回も楽しみにしてますよーvv

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    1. 感想有り難う御座いまする~!!

      ほぼほぼ二ヶ月振り!!w
      いやぁ大変お待たせ致しました…!ww すっかりランカー様に…!www(笑)

      あっと言う間に馴染んでくれる有り難さよ…!ww
      間違いなし! …かなぁ!?!?wwwwほんとに!?!?!!wwwwww
      どーんと泥船wwwwwやはりwwwwwww

      ドブネズミ★ゴリ蔵を推してくるぅーっ!wwww

      ワシもワシも!www絶対に最高な奴…!www

      今回もお楽しみ頂けたようで嬉しいでする~!!
      次回もぜひぜひお楽しみに~!!

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