ネトゲで好きになってしまった相手は、きっと異性だと思っていた。
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【第3話 言えない台詞、消えない想い】は追記からどうぞ。
第3話 言えない台詞、消えない想い
◇◆◇◆◇>>ジン<<◇◆◇◆◇
座長「細菌寒くなって北から、ちゃんと温かくするんだよー」
ログインしてデイリークエストを終わらせた辺りで、おっさん……座長からチャットが飛んできた。
何気無い、いつものチャット。私はその誤字だらけの文面を見てニヤニヤと口角を上げてから、のんびりと寝転がってチャットを打ち返す。
ジン「誤字酷過ぎだろww」
座長「ぬぬぬ!」
ジン「おっさんも体冷やすなよー(笑)」
座長「おう!」
いつもの日常会話をしている最中に、ふとチャットの入力欄に、何も考えないままに指を走らせる。
【おっさん、好きです】
まだ発信してないのに、動悸と眩暈で呼気が乱れていく。
これを送信すれば、もう元には戻れないだろう。それが分かっているからこそ、私の心臓は絶叫を奏で、視野はどんどん狭まっていく。
ふぅー……と細く長く息を吐き出して、チャットを削除する。間違って送信しようものなら、座長にどんな目で見られるか、分かったものではない。
……けれど、いつか。いつか……この想いを、座長――おっさんに、伝えたい。
でも、今じゃない。きっといつか。いつ来るか分からない、彼方の自分に期待して、私はそっとこの想いを秘める。
でも……今言えなかったら、いつ言えるんだろう。その時って、もしかして、自分で選ぶまで、ずっと来ないんじゃないかなとも、思ってしまうのだ。
想いを伝えられる時まで、絶対にいてくれる訳じゃないのだから――――
◇◆◇◆◇>>座長<<◇◆◇◆◇
ジン「先に寝るーおやすー」
座長「おう、おやすみ(^^)/」
ジン君がログアウトをした後を見計らって、あたしは缶ビールを一つ開けて、ちびりちびり飲みながら、ぼんやりとスマフォの画面を見入る。
あたしは確かにジン君が好きだけれど、ジン君があたしを好きだって確信は無いし、年頃の男子高生だもの、あたしのようなオバサンより、同年代の女子高生に惹かれるのも止む無し、なんだよねぇ。
だったら、あたしの想いは伝えるべきじゃないって分かってるんだけれど……迷惑だって、言う前から分かっていても、それでも……ね。燻る想いは、そう簡単に消えてくれるもんじゃない。
【ジン君、あたしと付き合ってみないかい?】
チャットの入力欄に打ち込んでから、自分のアバター……明らかおっさんのキャラクターを見て、違和感の極致から笑いが込み上げてきた。
こんなおっさんキャラが、突然告白してきたら、そんなの事案だよね。ドン引きされて、それで疎遠になる未来なんて、想像する事すらバカバカしいぐらいに、鮮明に見通せる。
それに……浮いた話一つ聞いてないジン君だけれど、もしかしたら既に想い人がいる可能性だって有る。そんな折に、何でまたこんなネトゲの中の、リアルの不鮮明な人間に告白されなければならないのかとか、考え始めるとどんどん闇に落ちていく実感が有る。
……やめだやめ。夜気って言うのは、人をネガティヴに陥らせる魔力が有るんだ。とっとと寝て、明日また彼と楽しくチャットに華を咲かせよう。
いつか……この想いを言葉に出来る日を信じて。
そんないつかが有るのか、分からないけれどね。
彼だって、何れ社会人になって環境が変わり、ネトゲにインしなくなるかも知れないのだ。
今しか、こうして楽しく話せる機会は、無いかも知れないのだ。
迷惑と自己満足の狭間で、あたしは悶えながら消灯する。
いつかきっと。魔法の言葉だ。そんないつかも、きっとも、夢幻に過ぎない。
……でも、そんな魔法に甘えてしまいたいんだ。怖いからね。
だからそう。そんないつかも、きっとも、来なければ良いなんて、そんな幻想を夢見て、今日も終わるのだ。
明日も、彼がいつもの空気を纏ってそこにいてくれる事を信じて――――
【後書】
ここ二週間くらいバタバタしてたのですけれど、ようやっと落ち着いてきたかな? と思えるので執筆活動再開です!
言うて昨日【神否荘】更新しましたけれど!w FF14のレベリングが一段落したのと、ゴタゴタが収束に向かってると判断して、ちょこちょことね、物語を執筆する時間を捻出して参りたいですよね…!
と言うわたくしの裏事情はこの辺にして、第3話! ネトゲのチャットって、打ち込んでから、送信、と言う二段階認証みたいな要素が有りますから、打ち込んでから、何か違うな…と、打ち込んだテキストを削除したり、推敲したりするの、有ると思います!
わたくしはパソ子のタイピング速度が中々な速度なので、打ち込んでから、相手がチャットを差し挟まれると、大慌てで削除して、改めて相手の返信にテキストを切り替える、なーんて、実はザラだったりするので、こういう、「送信したらヤバいチャット」みたいな奴も、実は…(モニョモニョw)
因みに第4話のネタが第3話の時点で仕上がっておりますので、次回も近い内に投稿しに参りますゆえ、そちらもお楽しみに!
第3話 言えない台詞、消えない想い
◇◆◇◆◇>>ジン<<◇◆◇◆◇
座長「細菌寒くなって北から、ちゃんと温かくするんだよー」
ログインしてデイリークエストを終わらせた辺りで、おっさん……座長からチャットが飛んできた。
何気無い、いつものチャット。私はその誤字だらけの文面を見てニヤニヤと口角を上げてから、のんびりと寝転がってチャットを打ち返す。
ジン「誤字酷過ぎだろww」
座長「ぬぬぬ!」
ジン「おっさんも体冷やすなよー(笑)」
座長「おう!」
いつもの日常会話をしている最中に、ふとチャットの入力欄に、何も考えないままに指を走らせる。
【おっさん、好きです】
まだ発信してないのに、動悸と眩暈で呼気が乱れていく。
これを送信すれば、もう元には戻れないだろう。それが分かっているからこそ、私の心臓は絶叫を奏で、視野はどんどん狭まっていく。
ふぅー……と細く長く息を吐き出して、チャットを削除する。間違って送信しようものなら、座長にどんな目で見られるか、分かったものではない。
……けれど、いつか。いつか……この想いを、座長――おっさんに、伝えたい。
でも、今じゃない。きっといつか。いつ来るか分からない、彼方の自分に期待して、私はそっとこの想いを秘める。
でも……今言えなかったら、いつ言えるんだろう。その時って、もしかして、自分で選ぶまで、ずっと来ないんじゃないかなとも、思ってしまうのだ。
想いを伝えられる時まで、絶対にいてくれる訳じゃないのだから――――
◇◆◇◆◇>>座長<<◇◆◇◆◇
ジン「先に寝るーおやすー」
座長「おう、おやすみ(^^)/」
ジン君がログアウトをした後を見計らって、あたしは缶ビールを一つ開けて、ちびりちびり飲みながら、ぼんやりとスマフォの画面を見入る。
あたしは確かにジン君が好きだけれど、ジン君があたしを好きだって確信は無いし、年頃の男子高生だもの、あたしのようなオバサンより、同年代の女子高生に惹かれるのも止む無し、なんだよねぇ。
だったら、あたしの想いは伝えるべきじゃないって分かってるんだけれど……迷惑だって、言う前から分かっていても、それでも……ね。燻る想いは、そう簡単に消えてくれるもんじゃない。
【ジン君、あたしと付き合ってみないかい?】
チャットの入力欄に打ち込んでから、自分のアバター……明らかおっさんのキャラクターを見て、違和感の極致から笑いが込み上げてきた。
こんなおっさんキャラが、突然告白してきたら、そんなの事案だよね。ドン引きされて、それで疎遠になる未来なんて、想像する事すらバカバカしいぐらいに、鮮明に見通せる。
それに……浮いた話一つ聞いてないジン君だけれど、もしかしたら既に想い人がいる可能性だって有る。そんな折に、何でまたこんなネトゲの中の、リアルの不鮮明な人間に告白されなければならないのかとか、考え始めるとどんどん闇に落ちていく実感が有る。
……やめだやめ。夜気って言うのは、人をネガティヴに陥らせる魔力が有るんだ。とっとと寝て、明日また彼と楽しくチャットに華を咲かせよう。
いつか……この想いを言葉に出来る日を信じて。
そんないつかが有るのか、分からないけれどね。
彼だって、何れ社会人になって環境が変わり、ネトゲにインしなくなるかも知れないのだ。
今しか、こうして楽しく話せる機会は、無いかも知れないのだ。
迷惑と自己満足の狭間で、あたしは悶えながら消灯する。
いつかきっと。魔法の言葉だ。そんないつかも、きっとも、夢幻に過ぎない。
……でも、そんな魔法に甘えてしまいたいんだ。怖いからね。
だからそう。そんないつかも、きっとも、来なければ良いなんて、そんな幻想を夢見て、今日も終わるのだ。
明日も、彼がいつもの空気を纏ってそこにいてくれる事を信じて――――
【後書】
ここ二週間くらいバタバタしてたのですけれど、ようやっと落ち着いてきたかな? と思えるので執筆活動再開です!
言うて昨日【神否荘】更新しましたけれど!w FF14のレベリングが一段落したのと、ゴタゴタが収束に向かってると判断して、ちょこちょことね、物語を執筆する時間を捻出して参りたいですよね…!
と言うわたくしの裏事情はこの辺にして、第3話! ネトゲのチャットって、打ち込んでから、送信、と言う二段階認証みたいな要素が有りますから、打ち込んでから、何か違うな…と、打ち込んだテキストを削除したり、推敲したりするの、有ると思います!
わたくしはパソ子のタイピング速度が中々な速度なので、打ち込んでから、相手がチャットを差し挟まれると、大慌てで削除して、改めて相手の返信にテキストを切り替える、なーんて、実はザラだったりするので、こういう、「送信したらヤバいチャット」みたいな奴も、実は…(モニョモニョw)
因みに第4話のネタが第3話の時点で仕上がっておりますので、次回も近い内に投稿しに参りますゆえ、そちらもお楽しみに!
更新お疲れさまですvv
返信削除毎回読むたびに切なくて切なくて、きゅーってなってしまいます。
「画面の向こうにいるのはNPCでなくて人間なんだぜ。それをよく考えてチャットするんだ。」
って教えられて今まで来ましたが、ちゃんとできてるかな?ってたまに心配になります。
ジン君と座長は問題なしですね。羨ましいですw
ちょっと冷やかしたり絡んで見たくなりますw
ほんとこれ毎回楽しみにしてますの!
今回も楽しませて頂きましたー
次回も楽しみにしてますよーvv
感想有り難う御座います~!
削除(*´σー`)エヘヘ!w きゅーってなって頂けたのなら幸いです…!
Gameの中とは言え、相手は生の人間と言う感覚が、どうしても抜けてしまってる…? いや大丈夫かな…? みたいな心配って、たぶんずっと付き纏う問題なのかなーって感じちゃいまする。
ですですw 彼女らはその辺見てて安心できると思います…!w
確かにwwそういうちょっかいを掛けたくなる気持ち、分かりますww
わーい!(´▽`*) 毎回楽しみと言って頂けてめちゃんこ嬉しいです…!!
今回もお楽しみ頂けたようでとっても嬉しいです~!
次回もぜひぜひお楽しみに~♪